【菅原孝支】これを愛と呼ぶなら。#8

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手を繋いで2年3組に戻ると、

ロシアンシュークリームで苦しんでいる最中の皆に

思いっきり冷やかされた。


俺、大地、旭、縁下、田中、影山の6人での

パンスト引っ張り勝負に参加させられ、


影山、旭が接ったが最終的な勝者は影山だった。



プレゼントと色紙をもらって、写真を撮って、

それぞれの帰路につく。




この通学路を歩くのも、これが最後。




電車に乗って、Aの手を引いた。



A「えへへ…」

菅原「なに笑ってんの？」



途中、Aがあまりにも楽しそうに笑うから

顔を覗き込んだら。



顔を少し赤らめて、照れたように笑って。




A「彼女みたいだなぁ…って」




繋いだ手を見せて、ニヤニヤと笑う。





菅原「…もう候補じゃないだろー？」



と言うと、そっか、とまた嬉しそうに笑う。



繋がれた右手と反対、

Aの左手には、ずっと俺のボタンが握られていて。



菅原「いつまでそれ持ってんだよ」

A「ずっとー」




Aの最寄りについて、改札を抜ける。



徒歩5分の道を、手を引いて歩く。


マンションの前についても、

お互い名残惜しく、手は握られたままだった。




A「…寂しい思い、させないでくださいね？」




Aが俯いてそんなことを言うから。




A「！」




手を引き寄せて腰を抱いて、唇を重ねた。




菅原「…絶対させねーっ」




唇を離してそう言うと。


Aも、嬉しそうに笑うんだ。

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