【菅原孝支】これを愛と呼ぶなら。#8

【勝手で、ごめん】 ページ1

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清水「澤村、A熱出て早退したって。」


部活が始まるちょっと前に、

清水が大地にそう告げるのが聞こえた。


菅原「！」


周りに気づかれないように自分の携帯を開いて見るけれど、

メールの受信ボックスは0のままだった。




_________…俺には、言ってくれないんだ。





別に、欠席連絡は清水か大地が請け負っているから、

俺に連絡が来なくたって不思議ではないんだけど。



_________…でも、なぁ…。





いつも少しだけ期待してしまう自分が、嫌になる。



縁下「スガさん？」



縁下に呼ばれて、ハッとして。



菅原「ん？どうした？」



慌てて携帯を鞄に押し込んだ。



縁下「いや、どうしたじゃなくて…ズボン後ろ前逆ですよ」


縁下に言われて自分の履いているズボンを見ると、

確かに反対に履いていた。



菅原「ゲッ」



笑いながらズボンを履き替える。


まさか後ろ前逆に履く失態をおかして、

しかもそれに気づかないなんてなんたる不覚。


縁下「…Aなら、ちゃんと自分の足で歩いて帰りましたよ」


縁下が、自身の学ランを脱ぎながら言った。


菅原「え…」

縁下「A、女バレで新主将やってる須藤って子と仲良くて。

　 その子に連れられて楽しそうに帰ってました」



…よかった、



1人で帰って、途中で倒れてたりなんかしたら


本当にどうしようかと思った。



菅原「てか、なんで縁下____」

縁下「いや…バレバレですよ」


その言葉に、苦笑いするしかなかった。

…2→

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