帰りたくなる ページ8
食べ終わると今度は相馬さんとゲームを始めたマホトに、わきをくんとジンはなにかずっと話してて、食器を洗うわたしの横に来たのはサグワくん。
洗ったお皿をしまってくれる。
「Aちゃんはさ」
「うん？」
「親方とジンくんどっちが好きなの？」
口を開いたと思ったら突然そんな質問。
「え、」
「あ、変なこと聞いた？」
サグワくんはごめんねなんて笑う。
洗い終えてしまうのを手伝う。
「ねえ、ここあったかいでしょ」
「仲間家？」
「うん」
「あったかいね、みんな」
「俺も帰ってきたくなっちゃうんだよね」
なんて言ったサグワくんはなんだか少し寂しそうに見えて、赤色の髪をワシャワシャと撫でる。
「え、なになに」
驚いてたけど少しすれば笑い出す。
「サグワくんっていくつだっけ」
乱れてしまった前髪を整えながら聞くと
「19」
なんだか自分が一気に老けた気分。
「若いんだからそんなに背負わなくていいんだよ」
言えばサグワくんは笑って、
「オネーサンもね」
なんてわたしの頭をポンポンと軽く叩いた。
「あー、サグワがオネーサンに手出してる」
「え、ちが、ちがうよ！」
ジンと話してたわきをくんがこちらを指さす。なんでかすごい勢いでマホトがやって来てサグワくんの頭をはたく。
「えー、誤解だよお」
なんて嘆くサグワくんに他のみんなは笑う。
あったかいね、ここは。
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美月(プロフ) - 複雑な人間関係とかも丁寧に表していて、凄く楽しかったです。深く感じました。楽しかったです。ありがとうございました。 (2019年8月3日 2時) (
レス) id: 44a792e69c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり(プロフ) - 思い出して読みたくなる素敵なお話ありがとうございます。また読みに来ます。 (2019年5月13日 23時) (レス) id: 3f39f65784 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 素敵な読み物ありがとうございました…！ (2018年9月10日 21時) (レス) id: 9f5b6c1252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うた | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/deepblue
作成日時：2018年4月26日 1時
