検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:64,559 hit

バニラ嫌い、かな ページ33

漏れる声に自分の中でなにかが満たされていくのを感じる。

包帯が取れるまで来ないでいれば、こいつが気付くことはないと思っていた。

ただどうやらアイツは口を滑らせたらしい。

もっとやっときゃよかったわ。やっぱ。

キスをしながら靴を脱いで、Aをそのまま抱き上げる。


「え、靴」

「脱がしてやるから黙って」


ベットに押し倒して、靴は後ろに投げる。

首に顔を埋める。

枕元から香ったバニラの匂いに舌打ちをしそうになって、それを抑えるようにそのまま噛み付く。


「いっ、」


彼女が声を上げる。
それに気を良くした俺は服を脱がせていく。

触れる度漏れる声も上がっていく息もお前が呼ぶ俺の名前も全部が俺を満たしていく。

気まぐれだこんなのは。

なのにどうしてこいつからは離れられないんだろうな。

眠ってしまったAの髪を撫でる。

口元が緩んだのも、きっと気のせい。

サヨナラ西東京→←白



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (82 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
174人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美月(プロフ) - 複雑な人間関係とかも丁寧に表していて、凄く楽しかったです。深く感じました。楽しかったです。ありがとうございました。 (2019年8月3日 2時) (レス) id: 44a792e69c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり(プロフ) - 思い出して読みたくなる素敵なお話ありがとうございます。また読みに来ます。 (2019年5月13日 23時) (レス) id: 3f39f65784 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 素敵な読み物ありがとうございました…! (2018年9月10日 21時) (レス) id: 9f5b6c1252 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うた | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/deepblue  
作成日時:2018年4月26日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。