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「来ちゃった」
次の日予告通り俺の家に来たAはドアからひょこりと顔を出した
「知ってたよ」
「言いたかったの」
へへ、なんて彼女は笑う
お前の目を見る度不思議な気持ちになってく
優しかったり切なかったり
遥か遠くの銀河に包まれてるみたいな
なんて言えばAはきっと映画の見すぎだよって笑うんだろう
とにかく居心地良くていつまでも見つめてたいって思うんだよ
「ねえ、見すぎじゃない？」
なんてAの言葉にふと我に返るけどそれでも彼女の目を見続ければ
彼女はもー！なんて怒って俺の胸に頭をぐりぐりと押し付けてくる
頭の中でまたお前を見つめてる
そばにいるだけで愛を感じれる
そういう感情を言葉に出来るほど俺は素直じゃないけど
不器用に俺なりに
ずっとこれからも握った手だけは離さないから
お前と俺とのこれからの中でさ
Aがいなくなった部屋
頭の中でまたお前を抱きしめる
さっきまで腕の中にいたAの温もりを思い出す
今は少しだけ愛を信じれる
誰かがいるから強くなっていく
孤独だとしても
そして今俺は誰かのためにいるんだ
誰かを笑わせてやれたらいいなって
寂しさを少しでも紛らわせてやれたらいいなって
俺らしくないけど、俺なりに
一歩も踏み出せなかった
あの時は傷つく事をただ恐れたんだ
こんな自分だから、なんて悩んで悔やんで、病んで出す答え
照らす日は眩しくて
「お前にはわからない」
「ジンくん」
「Aにはわかんないよ」
壁があるようで切なくて、耐えれなくて、何を残せるわけでもなく、逃げる俺に
「ねえジンくん」
「何？」
お前は手差し伸べて
「負けないでよ」
そんな風に言うAは泣きそうな顔をしていて
そこでやっと気づいたんだ
壁なんかなかった
自分で作ったもんだった
抱き締めればジンくんは大丈夫だよ、なんて、大丈夫を誰よりも必要としてるのはお前のはずなのに
Aに触れる度心が震えて気持ちが溢れる
いつの間にか目に溜まっていたそれは、Aの肩に溶ける
未熟でも進めよ俺、だって隣にはAが居てくれる
この場所でAと出逢って
Aの笑顔とそれからいつの間にか俺の周りに居てくれたこいつらが背中を押してくれるから
それを力に変えて突き進んでいこう
俺とお前のこれからを
ORANGERANGEのラヴ・パレードをジンくんで。わりとほんとにリクエストをお待ちしてます。
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作者名：うた | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/deepblue
作成日時：2018年2月23日 12時
