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#7 ページ7

赤side

  今思えば、神ちゃんはまだつい最近入ってきたばかりの新入生。

  そんな子に責任全部負わせる訳にもいかないでしょ。

  一年なんだから、ちょっとぐらい先輩に助け求めても良いのに、何で頼りにしてくれないの…。

神山 「…あ、じゃあ先輩の荷物持っていきます!」

重岡 「良いから。はよ準備して休憩しとき?」

  神ちゃんは拗ねた子供みたいにトボトボと帰っていった。

  神ちゃんホンマ、良い子やねんけど変なとこで頑固やからなぁ。

  教室の鍵と荷物を持って、職員室に返しに行ってそれから音楽室に戻る。

  神ちゃんは準備が終わってて、暇そうに教科書をいじっていた。

神山 「…あ、」

  完全に別の世界に行っていたのか、俺がいることに気付くのに少し時間がかかった。

  しかも何かまだ微妙に寝てんじゃね?目死んでますけど。

神山 「すみません…何か、手伝います…」

重岡 「眠いん?(笑)」

神山 「…何か…ボーッとしてて…」

重岡 「疲れとんちゃう?神ちゃん頑張っとったし。ちょっと寝とき?帰るときは起こしたるから」

神山 「大丈夫、です。何か手伝わせてください…」

  そんな眠そうな顔で言われても…。

重岡 「神ちゃん、帰るとき事故せんとってよ?」

神山 「…はい」

  いつもやったら『バカにしてるんですか』とか『先輩じゃないんで大丈夫です』とか敬語で

  さらっとひどいこと言うのに今日は素直に頷いた。絶対今意識微妙やろ(笑)

重岡 「…もう、座っとき!先輩命令!」

神山 「ハァ、分かりましたよ、じゃあ早くしてくださいよ?」

重岡 「うん。」

  神ちゃんが寝たらちょっと面倒臭くなると思って早くした。

  まぁ、睡魔と闘って頑張って起きとってくれたけど。

重岡 「ごめんな、帰ろか?」

神山 「んん〜。先輩が遅いせいですよ!」

重岡 「お、起きた?」

神山 「先輩が遅いからやること無くなったんです。ホンマやったらもうちょっと吹いとったのに」

重岡 「まぁ、でもたまにはこの人が多い時間に帰るんも良いんちゃう?」

神山 「…そうですね」

  そう言って、俺に笑ってくれる。

  それから神ちゃんの自転車を取りに行って、帰った。

重岡 「そう言えば、自転車乗らんの?」

神山 「…しげちゃん先輩といるのに、声聞こえなくなるじゃないですか。」

重岡 「あー、俺のために」

神山 「…ッ!?そういう訳じゃ、無いですけど」

  可愛すぎやろ。

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369 - 全然大丈夫です♪続編楽しみにしています♪ (2018年2月3日 18時) (レス) id: 8ecda79c7d (このIDを非表示/違反報告)
このらん(プロフ) - 369さん» こちらのアカウントから失礼します。夕梨菜です。このアカウントで続編書こうと思うので、ご迷惑お掛けしますがこちらまで来ていただけると嬉しいです。アカウント変えてしまい申し訳ないです。 (2017年9月1日 18時) (レス) id: e13534624c (このIDを非表示/違反報告)
夕梨菜(プロフ) - 応援ありがとうございました。また検討しておきます。 (2017年8月21日 7時) (レス) id: 360dd1197c (このIDを非表示/違反報告)
369 - happy endでよかったです♪神ちゃんもしげも元気な姿で嬉しかったです♪もしよかったらその後もみたいです。ありがとうございました♪ (2017年8月21日 3時) (レス) id: 3b484ec782 (このIDを非表示/違反報告)
夕梨菜(プロフ) - コメントありがとうございます。なるべく二人が幸せな方には持っていきたいとは思ってます…。 (2017年8月17日 6時) (レス) id: 360dd1197c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuri | 作成日時:2017年8月7日 20時

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