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#34 ページ34

赤side

  神ちゃんには結局伝えないまま手術の日になった。

先生 「…本当に、怖くない?」

重岡 「怖くないです。正直…俺が手術するほど悪化してるのも分からない…」

先生 「それは嘘でしょ。頭痛とか目眩ぐらいあったでしょ」

重岡 「まぁ…。当たり前だし…」

先生 「それが今日、当たり前じゃなくなるんだよ」

  そう言いながら、点滴とか色々外していく。

  手に何か付いてるのは当たり前だったから違和感がスゴい。

重岡 「俺、健康な人になれる日…来るんですか?」

先生 「今日、そうしてあげるから」

  そう笑う先生は、半分ぐらいは安心させるためなんだろうけど半分ぐらい本気な気がして

  ちょっとだけ期待した。

先生 「じゃあ行こっか。」

重岡 「…はい、」

  それから麻酔とか色々やって、手術が始まった。感覚も意識ももちろん無いけど。




  俺が起きたときは、神ちゃんだけがいた。

神山 「…先輩!俺のこと分かりますか?」

重岡 「分かるに決まってるやん。」

神山 「ナースコールしなきゃ…!」

  完全に動揺して、ナースコール押して俺に笑いかける神ちゃん。相変わらずの天使。

神山 「先輩、成功ですって。良かったですね」

重岡 「あぁ…そうなんや…」

  神ちゃんからそう聞いた直後、すぐに先生が来た。

先生 「気分は悪くない?」

重岡 「大丈夫です。」

先生 「一応分かってる分は排除出来たから大丈夫だと思うけど念のために数日ぐらい入院してね」

重岡 「はい。」

  俺が返事すると笑って、部屋を出ていった。

  成功ってことは…先生方とももう会わないって事か。ちょっと寂しいかも。

神山 「先輩、何で言ってくれなかったんですか…」

重岡 「神ちゃん、よう考えて?俺が聞いた日な、神ちゃんが運ばれてきた日やねん。

  どういうことか分かるよな?」

  一瞬悩んでから察して、うつむく神ちゃん。

神山 「すみません…俺のせいで負担増やしちゃって…」

重岡 「ううん、良いんやで。俺が起きるまで待っとってくれただけで嬉しい。」

  それから前と変わらずまた明るく話した。

神山 「…あ、そろそろ帰ります。また明日来ます。」

重岡 「バイバイ」

神山 「さようなら」

  神ちゃんが帰っちゃってやること無くなったから何となく窓の外眺めてた。

  この景色もそろそろ見れへんのか。

  第二の家やからね、病院は。離れるんはちょっと悲しいよな。

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369 - 全然大丈夫です♪続編楽しみにしています♪ (2018年2月3日 18時) (レス) id: 8ecda79c7d (このIDを非表示/違反報告)
このらん(プロフ) - 369さん» こちらのアカウントから失礼します。夕梨菜です。このアカウントで続編書こうと思うので、ご迷惑お掛けしますがこちらまで来ていただけると嬉しいです。アカウント変えてしまい申し訳ないです。 (2017年9月1日 18時) (レス) id: e13534624c (このIDを非表示/違反報告)
夕梨菜(プロフ) - 応援ありがとうございました。また検討しておきます。 (2017年8月21日 7時) (レス) id: 360dd1197c (このIDを非表示/違反報告)
369 - happy endでよかったです♪神ちゃんもしげも元気な姿で嬉しかったです♪もしよかったらその後もみたいです。ありがとうございました♪ (2017年8月21日 3時) (レス) id: 3b484ec782 (このIDを非表示/違反報告)
夕梨菜(プロフ) - コメントありがとうございます。なるべく二人が幸せな方には持っていきたいとは思ってます…。 (2017年8月17日 6時) (レス) id: 360dd1197c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuri | 作成日時:2017年8月7日 20時

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