魔術にかかった操り人形の人質たち (ページ25)

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第２３話：くだらないｂｙみんしぃページ25

ゲールは考えていた。

「そういえば俺、なんで人形(人質)にされたんだろ…」

すると、どこから現れたのかメアリーが
「勝手に森に入ってきたあんたが悪いんでしょ」
と冷たく答えた。

「何で！？」

ここは冥界の森と呼ばれている。
死神が集うという噂があるのだ。
「そんな森になんでわざわざ入ってくんのよ。そっちのほうが気になるわ」
「だってほんとに迷ってたんだもん!!」
ゲールは声を張った。

「本気でど方向音痴なの!?っていうか何その口調!??」

ぽふんと煙が出てゲールの顔が赤くなった。
「メアリーは最初あった時すごく優しそうな口調ですっごく綺麗な英語で話してくれたのに、今は!!何!!
命令口調！不良か！？ってくらい口悪いよな!?!?」

「だってあんたのその顔気に入らないんだもん！」
「うるせーな！あんただって、黙ってれば可愛いのに性格悪いからモテないんじゃねーの！？」
「いいのよ！私は元人形だから人間みたいなきったならしい色恋なんてないの!!」
「はっ、残念な奴だな。人生は恋愛があってこそ面白いのに。」
「告白できなかった奴に言われたくないわ!!この、ヘタレ!!」
「んだと、おばさん!!」

※しばらく会話が続きます。

メアリーとゲールが喧嘩をし続けて約３時間。
どうなっただろう。

「ハァ…ハァ…あんたなんか、石にしてやるんだから…」
「で、きるもんならや、ってみろよ…」
メアリーが魔術を使って、ゲールは手鏡で防御して戦っていた。

「…へ、ヘームルタイレ…！」
メアリーはゲールへ向けて手を突き出した。

とたとた、と足音が聞こえるとバン！と音を立ててドアが開けられた。
「お嬢様、ゲールさん！何をしていらしたのですか！」

ダレンはメアリーのもとへ駆け寄ると、こんなにボロボロになって…と言いながらメアリーが立つのを助けた。

「俺かわいそ…」

ダレンがお嬢様優先です、と言った。

「くだらない喧嘩で魔術をつかってしまったわ……」
メアリーは小さく呟いた。