第21話:テディベアbyみんしぃ ページ23
メアリーは猫の姿で散歩をしていた。
隣国の境界線辺りの街を歩いていると…
「あ、黒猫だ」
とある青年が寄って来た。
ふんわりとした茶髪、真ん中分けの前髪。
茶色のタレ目。
……整った顔をしている。
しかし、服装がもったいない。
黒のTシャツにベージュの長ズボン。
普通過ぎた。
飾らない性格といったところか。
「あれ?珍しい、青色の目をしてるね」
青年はフフッ、と笑うとメアリーの頭を撫でた。
「ニ、ニャア…!!(や、止めろ…!!)」
何故だ、こいつと居ると心が落ち着く。
「ん、ごめんごめん」
青年がメアリーから手を離すと突然走りだした。
「どこ行くの?……そっちは冥界の森……!!危ないよ!!」
青年はメアリーの跡を追って走りだした。
ちなみに冥界の森にはメアリーの屋敷がある。
こいつはなかなか面白いな…!
人形にしてやろう…!
メアリーは久しぶりの人形づくりを楽しんだ。自然と顔が笑顔になっている。
走り続けること約10分。
見下ろせば遠くに川のある崖にメアリーは立っていた。
「はぁ…はぁ……。猫ちゃん、危ないよ…それ以上先に行ったら…っ」
メアリーは崖に生えている木に登り、枝の先の方まで歩いていった。下は川。命あるものが落ちれば死ぬだろう。
「あっダメだよ…待ってて、今助けてあげるから…」
青年はメアリーが何も知らずに登った木から降りれずにいる、と解釈したのだろうか。勝手に救助活動を始めた。
「あと少し、あと、少し……!」
手がメアリーの尾に触れたときだった。
「っえ………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「フフフッ…まぁ無残な姿ねぇ…」
メアリーは崖の下の川に降りた。
するとそこには落ちて息のなくなった青年の姿があった。
腹は青年の重みで落ちた樹木の枝が突き刺さって服が赤く染まっているではないか。
「ぁあぁ…久しぶりに見るわ…人間の、血………!!」
メアリーは待ちきれず、その場で青年の魂を人形にした。
「あら、[テディベア]じゃない」
青年の上には魂を人形化させた、テディベアが乗っていた。首には緑色のリボンをしている。
「お人よしで、人間に好かれそうな性格だったわね。常識は持っていそう。こういう奴が一体くらいいてもいいわね」
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傭兵・ロロ(プロフ) - みぃちゃん更新サンキュー!! (2017年5月6日 0時) (レス) id: c18c9e7ec5 (このIDを非表示/違反報告)
嶺穏おとね レオン(プロフ) - みんしぃ@英実、パンダさん» よろしくお願いしますw(・^・)ゝ (2015年7月21日 10時) (レス) id: 98639aa88e (このIDを非表示/違反報告)
みんしぃ@英実、パンダ(プロフ) - 嶺穏おとね レオンさん» ありがとうございます!更新はできる時にどばっとやりますw (2015年7月21日 8時) (レス) id: ca32ae5e75 (このIDを非表示/違反報告)
嶺穏おとね レオン(プロフ) - 面白いし、ホラー(&ギャグ?)が好きなので、一話一話が楽しいです。更新頑張ってください! (2015年7月20日 9時) (レス) id: 98639aa88e (このIDを非表示/違反報告)
傭兵・ロロ(旧:でっと)(プロフ) - お夕さん» ありがとうございます!小説かくのはにがてだけど、イラストは・・・! (2014年8月16日 21時) (レス) id: 1f7eb9ed1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんしぃ&傭兵・ロロ | 作者ホームページ:http.//
作成日時:2013年9月13日 22時