魔術にかかった操り人形の人質たち

第16話:からかうbyみんしぃ ページ18

「……おい、何処行くんだ。」

振り返るとそこにはゲールが立っていた。

今は昼。
ダレン以外の人形は動くことの出来ない時間帯だ。

「街を見に行くの。………貴方、なんでダレンの眼鏡掛けてるの。」

ゲールは黒い縁の眼鏡を掛けていた。

「少しお借りしているだけですよ。
…………………あ」
「からかうのは辞めて、ダレン。」

バレちゃいましたか、と苦笑いするとダレンは緑の光を帯びて元の姿へ戻った。





街に出るとまずメアリー(黒猫)とダレンは王宮の方へ向かった。
王宮の辺りは多くの情報が出回る。

今回の目的は情報収集だった。

『ねぇ、見てあの人。』
『かっこいい〜！』
『王宮の人かな？』

そんな周りの女の小言が聞こえてきた。
そして私は不機嫌だった。
「……ニャ。(ダレン黙りなさいよ)」
「え、私は何もいってませんよ!?」



しばらく歩いていると、彼女は足を止めた。
顔が強張っている。
私の視線の先には黒いベールを被った人がいた。

「どうかされましたか、メア……」

彼女は何も言わずに屋敷の方へ戻りだした。
ダレンはそれを追いかけていった。









「どうされたのですか、お嬢様？」
と聞くと、メアリーは
あいつ、黒いベールを被っていた人。
あいつは…………
昔、私を一度人間にして、そして操り人形へまた封印した魔術師よ。

と答えた。


それから屋敷へ戻った。

第17話:悪戯と被害者byみんしぃ→←第15話:執事byみんしぃ (イラスト:傭兵・ロロ)

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あずきいろ

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