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〜〜〜
『え、待って待って』
「うん？」
『悪いよ』
「デートって言ったら小遣い増えたから」
『ええ…いいの？ ありがとう』
会計で、さらっと支払いを済ませて
悪〜い顔で笑って見せる京本くん。
『今日のこれってデートだったんだ』
「２人なら友達とでもデートだよな」
『ああ、そういう…』
「がっかりした？」
『ううん、ほっとした』
「なんだ、からかいがいがないな」
恋愛とは何か、まだ掴み切れていないけど
楽しいだけじゃないことは確かで
出会った頃、京本くんに抱いた興味を
恋だと思おうとしていたけど。
こうして何の意識もせず、気楽に
２人で遊んでいられることを思うと
やっぱり違ったんだなと、今はわかる。
京本くんも、私も、お互いを
本当にただの友達としか見ていないから
楽しいだけで過ごしていられるんだと思う。
樹への気持ちを自覚してしまってから
もうずっと、２人きりにはなっていない。
樹の前でどんな顔をしていたのか
どんな風に過ごしていたかのか
全部、わからなくなってしまったから。
「もっと素直になった方がいいよ、Aも」
も、とは他に誰のことを指しているのか。
何となく気づいてはいたけど
京本くんは、どちらかというと樹の味方だ。
「お膳立てしてやったから、頑張れ」
『…ん？』
「まあまあ、気をつけて帰ってね」
『うん…？ ありがとう、京本くんも』
「じゃ、また学校で」
意味深な笑みを浮かべる京本くんに
嫌な予感がしながらも、最寄りへの電車に乗る
そこへタイミング良く、樹からメッセージが。
〔 今どこ？ 迎え行く 〕
「え、」
車内でうっかり声を出してしまって
咄嗟に口元をおさえて誤魔化したけど
迎えにって、わざわざ？ どうして？
焦って、どうしようか考えている間に
無情にも電車は駅に着いてしまう。
今はまだ、樹と２人では居たくないのに。
〜〜〜
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春野菜(プロフ) - めらとにんさん» コメントありがとうございます〜楽しんでいただけているようで何よりです🥰 (12月11日 14時) (
レス) id: c5e9acbdc8 (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - 田中担にとっては最高すぎます … 😵💫 (12月10日 16時) (レス) @page26 id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
春野菜(プロフ) - さぎりさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜！！引き続きよろしくお願いいたします✨ (11月13日 0時) (レス) id: c5e9acbdc8 (このIDを非表示/違反報告)
さぎり(プロフ) - お話大好きです😭🫶🏻続きこれからも楽しみにしてます！⭐️ (11月12日 14時) (レス) @page10 id: 1e7facddf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春野菜
| 作成日時：2023年11月6日 6時
