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〜〜〜
その日も、いつも通りの１日のはずだった。
家に寄って着替えて、というのが面倒で
学校帰りにそのまま樹の家に寄って
樹ママと喋りながらおやつを食べていたのが
いつの間にか、樹とゲームをしていて。
『そろそろ帰ろっかな』
「飯食ってかねえの」
『制服のままだもん、着替えたい』
私が連敗し始めたところで
ゲームをやめて、だらだら話し始めて
放置していたお菓子を食べたりしながら
そろそろ帰ろうかな、なんて思っていた時。
「A、ついてる」
『ん？ なに？』
不意に、樹の手が私の方にのびてきて
私は特に何とも思わずそれを受け入れた。
口元にさらっと触れられて
そのまま、少し長い間、目が合った。
『…樹？』
樹の顔が、すぐそばまで近づいてきて
いつになく真剣なその目に射抜かれて
身動きが取れなくなって、そして。
『…、え』
唇が、私の唇に触れたような気がした。
「…、悪い」
ちょっと現実逃避をしてみたものの
気のせいではなく私は、樹にキスをされた。
「…A」
『…』
「…A、ごめん」
謝られている、その意味がわからなくて
しばらく何も言えないまま固まっていたけど。
『…か、』
「か？」
『…帰る！』
「は、ちょ、待てって！」
『来ないで！』
「…、」
私が勢いで言葉を発しながら見ると
樹は、ぐっと何かを飲み込んだような
それでいて傷ついたような顔をしていた。
その表情に私まで苦しくなったけど
引くに引けず、そのまま部屋を飛び出した。
私が一生懸命書き足していた線を
樹は、いとも簡単に踏み越えてきた。
『…なんで、？』
突然あんなことをしてくるなんて
酷い、と思う自分ももちろんいるけど
過去かつてないほどじっくりと見た
樹のあの顔が頭にこびりついて離れない。
ここ最近考えていたことが、全部
樹のせいでどこかへ飛んでいってしまった。
〜〜〜
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春野菜(プロフ) - めらとにんさん» コメントありがとうございます〜楽しんでいただけているようで何よりです🥰 (12月11日 14時) (
レス) id: c5e9acbdc8 (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - 田中担にとっては最高すぎます … 😵💫 (12月10日 16時) (レス) @page26 id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
春野菜(プロフ) - さぎりさん» コメントありがとうございます！嬉しいです〜！！引き続きよろしくお願いいたします✨ (11月13日 0時) (レス) id: c5e9acbdc8 (このIDを非表示/違反報告)
さぎり(プロフ) - お話大好きです😭🫶🏻続きこれからも楽しみにしてます！⭐️ (11月12日 14時) (レス) @page10 id: 1e7facddf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春野菜
| 作成日時：2023年11月6日 6時
