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聞いてない ページ16

胡蝶side






伊吹様に新しい髪飾りを渡すと、とても喜んでくれた。



やはり伊吹様には桜色が似合う。


煉獄「待たせた!!支度ができたぞ!」




胡蝶「ッ!?煉獄さん、伊吹様には…」



と言いかけた時、伊吹様は私の唇に自身の人差し指を当てた。



伊吹「私が言ったんだよ。敬語はいらないって。だって私の方が年下だもの。しのぶもそうだよ?」



胡蝶「で、でも…」




伊吹「でもじゃない。堅苦しいのは私が嫌なの!」


胡蝶「伊吹……さん、」




伊吹「さんは抜けないか〜…まぁいいや!敬語もしのぶは染み付いちゃってるものね〜……。うん、よし!じゃあ行ってくるよ!」


と言って、カナヲから離れた伊吹さん。カナヲは少し寂しげだ。





胡蝶「…ちょっと待ってください伊吹さん、まさか男4人と女1人で行くおつもりですか?」



伊吹「?うん!」



禰豆子ちゃんもいるけどねー!と続けた伊吹さん。




胡蝶「聞いてないです!!!」




伊吹「言ってないもんなぁ〜!!!ごめぇん!!」


胡蝶「危なすぎます!!ほんとにあなたって人は…!」




伊吹「きゃー!!ごめんて〜!!!」



そうだ、貴女のその綺麗な笑顔と、私があげた髪飾りのついた綺麗な髪が、また見たかったんだ。




煉獄「……」




伊之助「追いかけっこか!?俺も混ぜろ!!」



伊吹「待ってえ!伊之助可愛い!!!」




伊之助「かわいい…?おい紋逸、かわいいってなんだ」



善逸「はあ?説明難しすぎだろ…んー、まぁ簡単に言えば愛くるしいとか……女の子らしいとかかな?」




伊之助「女の子らしいだと!?!?俺は山の王だぞ!!!!」



伊吹「顔が可愛いのーーー!!他はかっこいいのーー!!!!!」




ホワ……ホワ…

伊之助「…お前も俺をホワホワさせるのか!!!」



伊吹「わあっ!!?ちょ、捕まったあ…へへ、伊之助は暖かいねえ!眠くなっちゃうよ」



伊之助「…!お、おお…?寝ちまえ!!」



炭治郎「寝ちゃったら街へ行く意味なくなっちゃうだろ?伊之助が食べたいって言ってたやつ食べられなくなるぞ」


胡蝶「そうですよ、伊之助くん。あわよくば伊吹さんだけ置いていって欲しいですが」


伊吹「ええ!?!?」



煉獄「はっはっはっは!!よもやよもや!」




貴女を待っていた毎日は絶望のような日々だったけど、生きていたなら万々歳。もうどうだっていい。


これから先も、ずっと笑いあっていたい。








でも、そうはいかない。

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作者名:こばやし | 作成日時:2019年7月24日 15時

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