【龍神王子】貴方への思いを (ページ2)

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【１話】二人の姉妹ページ2

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それは、いつもどおりテレビを見ながら洗濯物を畳んでいるときのこと。

「……あれっ、ここ、私達んちのすぐ側じゃん」

画面に家のそばにある鳴神駅が映っていた

そのテレビをみているのは二人の少女

一人は手際よく洗濯物を畳みながらテレビを覗き込んでいる“珠梨”という少女。

しっかりものでスポーツも得意だが、目立つのが大嫌いである

『本当だ。』

珠梨の言葉でテレビに体を向けた少女はA

成績優秀容姿端麗。蒼色の勝ち気な瞳をしている
珠梨の双子の妹

珠「え〜っ、こんな撮影、いつ来たんだろう」

『そうだな……珠梨を撮るつもりなら即効倒すか』

静かに淡々と恐ろしいことを発するA

珠「それはないよ。ありがとね。」

それに慣れたように落ち着かせる珠梨

ここから分かるようにAはシスコン

見た目からは想像もつかないが姉命

小さい頃から珠梨が優しくしてくれたからか、とてつもなく珠梨に懐いている

そのせいで珠梨に意地悪をした男子に喧嘩をうるというトラブルがしばしば。

加えて美少女なので、どこにいても目立つのだ

慣れたように話す珠梨だったが、内心は___

珠「(Aが行ったらもっと大変なことになるんだよなぁ…)」

とても焦っていた

珠「そんなことより！なんの番組かな」

テーブルに置いてあった新聞を広げる

【オドロキ！ご近所びっくりマップ！】

『…！面白そうだな、』

瞳を輝かせるA

珠「(かわいいなぁ……)」

と思いつつ、珠梨はこの番組を知っていた

毎週、日本全国の変わったご近所さんを紹介するバラエティ番組だ。珠梨達の通う中学でも人気があって、放送の翌日には、教室のあちこちでこの番組の話題を耳にする

Aはほぼ珠梨以外喋らないので知らない

そして不良としても名高いようで、そこらへんの不良はAに頭があがらない

教室でもほぼ孤立している

でもその雰囲気がイケ可愛くて人気なんだとか

それでついた異名が"孤高の女神"らしい……

姉思いなのはいいがもうちょっとみんなと仲良くしてほしい……それが珠梨の悩みである

そんな思いを振り払うようにして首を振ると

頭に浮かんだのは１つの疑問

珠「変わったご近所さんか……」

　
　
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_______そう呟いたあと、胸騒ぎがした_______

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珠「………まさか、ね。」