7/11 AM 10：30〜 ページ2
蝉の声というのは、なぜこうも暑さを増すのだろうか
例年より遅い梅雨明けに今頃鳴き出した蝉達はこの暑さが異常だと知らない
お昼の天気予報で予報士のオニイサンが告げる死刑宣告はここ一週間一言一句変化することは無かった
各地で30度を超える猛暑、東京は35度を超えているけれど実感としては40度だとか…
定点カメラに映し出されるコンクリートジャングルは陽炎が揺れて嫌になる
猛暑の脅威はこの田舎にも平等に襲いかかって来て、風景の差はあれどもたいして暑さは変わらないんだろうと思う
「チェック終わったから、今回の順位と次の連載の話をしようか」
目の前の担当さん、
「今回の順位は２位だね。新連載があった中だからまあいいんじゃないかな」
『あれ面白かったですよね。ミステリーものだけど今までにないほど精神に訴えかけてくる感じ、個人的には結構好きです』
「本人に伝えておくよ。で、次回なんだけど送られて来た次のネーム見たら最後のコマは主人公達アオリ(下から)で終える方がいいかな」
『やっぱりそうですよね。変えておきますね』
「じゃあ、終わりで。なんかある？」
『あ、来週からぼちぼち親戚集まり始まるんで、』
「うん、今年も車はお庭の方に停めておけばいい？」
『お願いします』
福神さんとの付き合いは長く今年で４年目になる
去年のおばあちゃんの誕生日にも来てもらったし、週一で来るものだからもはやうちの家族みたいなものだ
「そういえばアシ(アシスタント)なんだけど、やっぱり今の時代みんなアナログでやれる人少なくて入れられそうにないかな」
『そうですか……家は住み込みでもいいんで距離的な問題はないんですけどね。やっぱり技術がないとダメですね…』
数年前まで当たり前にあって、ずっと何年も続いていた技術がこういとも容易く失われてしまうのは悲しいものだ
それでも時代の流れに置いていかれた自分はあの一冊の中で浮いているように感じる
何より編集部の負担が大きいのは見ていてもすぐわかる
『やっぱり自分もデジタルに移行すべきなんですかね…』
「いやいやいや！今のままでやっていってよ！アナログなんて滅多に見れないんだよ！編集部もそれを楽しみにしてるんだから！」
イタズラ心と本心、半々で言ったものの福神さんの必死さに少し嬉しさを感じるのはいけないだろうか
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とう(プロフ) - サマーウォーズの男主作品、少ない方なのでとても嬉しいです！お話も面白く、評価とお気に入り登録させていただきました。更新頑張ってください、応援しています！ (2018年8月26日 22時) (
レス) id: 5992e0dece (このIDを非表示/違反報告)
高杉哉兎(プロフ) - 面白そうですね！これからも見ます！ (2017年10月15日 11時) (レス) id: 99d8ddd66b (このIDを非表示/違反報告)
糖分(プロフ) - 福神さんは男性です (2017年8月20日 21時) (レス) id: 93276026f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リベルタ | 作成日時：2017年8月19日 0時
