This is 逆行story！ ２

78 ページ28

及川さんは真っ直ぐ瀬見さんを狙う。

瀬見さんもわかってたようで少し乱してあげた。




月島「バックアタック！！｣




僕に考えが読まれて大平さんがトスを躊躇った。けどやっぱり牛島さんに上がるんだ。




岩泉「ワンチ！｣




ボールは真上に上がってそれを山口がフォローする。

影山はコート全体を一瞬で見渡し、あからさまなツーの体勢をとった。

それを警戒してどこにトスが上がるのかを注意深く見ている白鳥沢。



日向「...だと思った〜｣



そのまま影山がスパイクを打つ。身構えすぎていた白鳥沢は動けなかったようだね。



影山「なんでお前は毎回俺の考えがわかってんだよ｣


日向「だって及川さんがツーやったもん。影山負けず嫌いが服きて歩いてるようなもんだしな」


影山「うぬん...」



日向が走り出したから白鳥沢もそっちに目が行ったんだ。

日向と影山の...っていうか日向の状況判断能力あってこそだね。




及川「何、飛雄は味方にも悟られたくないの？｣


影山「敵を欺くにはまず味方からです！であってるよな？」




あーあ。最後ので全部台無し。




月島「及川さん、出来れば牛島さんの少し前にお願いします｣


及川「出来ればねぇ...任せなよ｣




バレーだけは頼もしいね。バレーだけは。




山口「おぉ...いいコース｣




牛島さんが少し前に出ないと取れない場所に飛んでいく。




瀬見「性格わりぃ！｣




牛島さんが使えなくて思わず悪態をつく瀬見さん。バレーは性格悪い方が有利でしょ？




牛島「瀬見！！｣


及川「げっ...打つのかよ！｣




ブロックを突き抜けて打ち込まれたスパイクを日向が捕らえる。




日向「ｸﾞﾇｩ...潰れるぅ...｣




ブロックをぶち抜いたから軌道が読みづらいのによくレシーブできるよね。




影山「よくやった！｣


日向「絶対ナイスレシーブ言わす！｣




日向は涙目で構えている。音が痛そうだったし後で労わってあげるよ。

影山がふと僕を見た。ハイハイ。王様の策に付き合ってあげますよ。

僕も山口に視線を流す。




瀬見「バックアタック！｣




僕のバックアタックに合わせてブロックが飛ぶ。




瀬見「！？｣




そのブロックの前を綺麗にトスが通過する。トスが行き着いたライトでは山口が跳んで待っていた。



月島「ナイス」


山口「ありがとツッキー！｣




日向もフォローのために素早く動いていた。僕ら4人が基本サイン無しなのは状況判断能力がずば抜けてるからだよ。

79→←77

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す