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牛島side
始めはただ、小学生にしては上手い。育てればいい選手になれる。それだけだった。
大きな才能を秘めていると思ったから連れてきた。
監督にはいつもと同じペースで走ったと言ったが、今思い返せばいつもより速かったかもしれない。
少し浮かれていた。まだうら若き新芽を見つけたと思っていた。
その考えはすぐに覆されてしまったが...
先輩ですら着いて来れないいつものスピードよりも早いペースで走ったのにも関わらず俺を見失うことなく着いてきた。
しばらくの間動けてはなかったが早々に復活して俺たちの練習を食い入るように観察していた。
それだけなら何も思わないし気にもとめない。ただレベルの高い練習が珍しいのだと思っていた。
だが、サーブを打つ瞬間、背筋が凍るような視線を感じた。それに気を取られサーブのコースも外してしまった。
同世代より少し体格がいいだけの彼では危ない。その時ばかりは焦った。
しかし、それも杞憂に終わった。
無駄のない動きでレシーブの構えに入り、ごく自然に、静かにレシーブをした。
日向と言う男は軌道の読みにくいあのサーブをいとも容易くレシーブするのか...
それに、レシーブするより前にナイスレシーブと零した奴も...
｢(面白い)｣
思わず申し出た本気の一本勝負。
ネットの反対側にいる小さな相手はまさに獣。
一瞬でも気を抜けば食われてしまうような緊張感に襲われる。
あの小さな体になぜこんなにも圧倒されるのか...
試合を思わせる緊張感の中サーブを打つ。この緊張感を1人で作り出した日向を末恐ろしく感じた。
レシーブする直前、日向の口が動いた。
日向「曲がる...っと」
たった3文字...その言葉に鳥肌が立った。日向はこのサーブの軌道すらも読んだというのか？
サーブは先程よりも洗練された動きで綺麗に拾われた。
ただレシーブしただけのボールのはずなのに何故か高揚感を覚える。
視界の端で瀬見がボールを追って僅かに動いた。
｢(瀬見だけではない...セッター全員が反応を示した...)｣
セッターが無意識のうちに反応するレシーブ...そんなもの今までに見たことがあっただろうか。
いや、ないだろう。
久しく感じなかった...いや、感じたことがないかもしれない強者への畏怖の念と憧憬。
おそらくあの3人も同等の力を持っているだろう。日向のレシーブを見る目が当たり前だろうと物語っている。
俺は、面白い者達を拾ってしまったようだな。
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ライム(プロフ) - 様々なページでセリフの鍵かっこや発言者の表示が間違っているところが多いので少し見直しすることをお勧めします (2020年10月18日 11時) (
レス) id: 9da108d461 (このIDを非表示/違反報告)
ルイリカ(プロフ) - 間違いを発見したので、指摘させていただきます。5話の「サーブの起動すらも読んだ」この部分の「起動」は「軌道」ではないでしょうか。 (2020年5月28日 12時) (レス) id: 26d7a9a7b5 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - うわ、まって、こうゆう小説まってました。夢主じゃなくてハイキューキャラ自身が…ってゆうの見てみたかったんですよ…！！！作者様神！！ (2020年5月27日 18時) (レス) id: d89abf58ed (このIDを非表示/違反報告)
ワノ(プロフ) - MANATUさん» わかりました！ありがとうございます。 (2020年5月12日 20時) (レス) id: 138bf99c07 (このIDを非表示/違反報告)
MANATU(プロフ) - ワノさん» 盛大にネタバレすると思います (2020年5月12日 20時) (レス) id: 07ada55802 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MANATU | 作成日時：2020年5月7日 13時
