【名探偵コナン】転生作家の心得 (ページ8)

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07.『転生作家の余裕』ページ8

騒がしくなったなと扉を見てみれば、どうやら火事騒ぎになっているらしい。そういえば、煙幕を出す機械を奴らが仕掛けていた気がする。本当に火事な訳がないので、大人しくしていよう。そう思い、扉を閉めた。

本当に事件に関わらないから静かに出来た。愛梨からの電話はスルーした。安室透も、世良真純もいるのに私のヒントを出してみろ、次から私が目をつけられる。絶対やだ。

すると、後方で爆発音が聞こえた。どっちの爆発音だろうかなんて思うんだが、多分貨物列車のツナギが壊されたときの爆発だろう。

哀ちゃん大丈夫だろうか、凄く見に行きたい。その思いを押さえ込み、景色を眺める。絶対に関わりたくない。組織が出てくる回とか尚更。

電話が鳴った。どうせ愛梨であろうと、目線を落とす。案の定愛梨である。言いたい内容もわかっている上で悪い、またスルーする。お前より、私は平和が大事。それに、話がわかっている事に心配は割かん、コナンは大丈夫だ。

「乗客の皆様にお詫び申し上げます。車両で爆発事故が発生した為、途中の名古屋駅にて緊急停車いたします。」

アナウンスがそう知らせてくる。はじめから名古屋駅に停車することはわかっていた。取り敢えず、名古屋を満喫するとしよう。

＊＊

「何で出てくれなかったんですか、先生ええええ！！」

名古屋駅にてゆさゆさと肩を掴まれながら揺さぶられる。愛梨は柔道経験者である、かなり力が強い。と、言うことですっごく頭がガンガンする。首が取れるんじゃないだろうか。

「まあまあ、愛梨姉ちゃん。海月先生が死にそうだよ」

ナイスだコナン。愛梨は鶴の一声に謝りながら肩を離した。その後遺症が酷いが、私も半分以上悪い。あまり咎めないことにしよう。

「海月先生も乗ってたんだね」

そう苦笑いをしながら私に言ってくるコナン。ある程度の情報を言わないと不審がられるだろう。

「毎年招待されているんだ。私としてはこれ以上無いくらい嬉しいお誘いだ」

本音である。コナンはそれを感じ取ったのか、今は安堵しているのかは知らないが、やや緩んでいる。そっかあと微笑んだ。

「先生は名古屋駅降りたらどうするんですか？」

愛梨はそういえばと、私を見る。私は肩をすくめてやや口角を上げた。

「遊ぶ」