33.『世界に疑問を抱く転生作家』 ページ34
「麻雀牌が置かれた現場とか、小説の世界みたいですよねえ……」
愛梨はポアロでそう一人ゴチた。一応、一人ゴチたと言うことにはなっているが、同意を同じく働いている私立探偵に求めていた。
「まあ、そうですね。此処に海月先生がいてくださったら、参考までに話を聞きたいのですけどね」
安室は皿を拭きながら、苦笑いを浮かべる。今日はまだ彼女は訪れていなかった。
「そうなんですよねぇ、もう、先生ったらなんで今日はいないんですかぁ」
唇を尖らして彼女は溜息をついた。本日、海月は大学の方へ顔を出す為、いつもの時間に来る事はない。
「まあ、先生も忙しい身ですし。それにしても、何か規則性でもあるんですかね」
安室は新聞に書かれた記事を思い返しながら、この間、カウンター席で悩んでいたコナンを思い浮かべた。
「案外、身近な所にヒントが……とか、無いですかね」
愛梨はぐっと背筋を伸ばしながら、呼ばれた方へと向かった。
「……意外とあるかもしれませんね」
安室は一人そう呟いた。
「愛梨の他にも、変な奴はいるのか」
大学を後にして、駐車場に向かいながら幸村教授の言っていたことを思い返す。
「……若しくは、何か原作とは別の動きがあるのか」
原作にはいなかった愛梨がいるように、私がいるように。これは、単純に、純粋な名探偵コナンの世界では無いのかもしれない。
限りなくその世界に近い世界になっているのかもしれない。
――尤も、仮定の話だが。
それに、私のやることは変わらない。
愛車に乗り込むと、私はセルを回す。
普通に生きる、それだけだ。
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遅くなりました、すいません。
紅の修学旅行編、素晴らしかったですね。
リア充爆発しろ。
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黒井蜜柑(プロフ) - トめAと@とまと:カド松さん» ありがとうございます。 (2022年5月17日 22時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@とまと:カド松(プロフ) - はい、マジ好きです応援します (2022年5月17日 21時) (レス) id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - トめAと@とまと:カド松さん» それは凄く嬉しいです。愛梨ちゃんがいてこそのこの作品なので是非とも応援してください。 (2022年5月17日 21時) (レス) id: 17dfef3a09 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@とまと:カド松(プロフ) - 夢主っぽいのがいるときいて何だ地雷か?って思ったらバリタイプだだった。 (2022年5月17日 21時) (レス) @page49 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
黒井蜜柑(プロフ) - 目覚ましさん» そう言って、いただいて幸せです! (2018年12月14日 16時) (レス) id: 16fd2908cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒井蜜柑 | 作者ホームページ:http://minanami2.naho.ayaka.
作成日時:2018年11月10日 22時