はるいあお。 (ページ6)

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第3話　アンチ・ビター(2) ページ6

それは本当に偶然な衝動だった。

コロコロコロ、と目の前に転がってきたシャープペン。恐らく川越さんの。
ギャルの落とし物なら拾いはしなかったろうが......彼女は『触られた、最悪』とかいうような性格ではない。

「川越さんのだよね？どうぞ」

「あっ......！ありがとう。米谷君、いい人だね」

「............。そうでもないよ。さっき見ちゃったけど、あの先輩と、付き合ってるの？」

「ああ、要先輩のことね。付き合ってはないよ......私、先輩と違って地味だし、“そういうのじゃない”から」

あの人にとっては、と続いてるような苦笑だった。とても綺麗な微笑みだった。

(笑った顔、いいなぁ)

(そういうのじゃない、か)

彼女に対して、あまりにも不誠実な安堵を抱いたような、気がした。

こめまん@come_man_3_da
二次元位なら恋愛してもいいかと思ったけど、恋愛したことないやつが恋愛書けるのかという話であり、非リアは創作でも恵まれないのかと

こめまん@come_man_3_da
そういう所人生本当クソ

こめまん@come_man_3_da
オレもあれ位イケメンだったら、付き合えたのかなー......

こめまん@come_man_3_da
後ろの席の女子、可愛い子でラッキー

リアルの人間は殆どフォローしてないアカウントのツイート数がひたすら増えていく。

彼女はリアアカとかあるんだろうか。気持ち悪いから追わないけど。

@nananana777さんからの返信
こめまんさんに春が！？いつもの萌え豚ツイはどうしたんですか！！？

@mamamanさんからの返信
リア充みたいなこと呟いてて草

@ddjgmdawmkgさんからの返信
こめまんさんやっぱイケメンだろこれ、アカ間違えた？いつものネタツイどうしたん？

ずらずらと連投されるリプライ。
(お前ら暇だな)
オレもだけど。

こんなとき、君は今何してるのかなー......

次起きる朝起こる自分への悲劇を、この時のオレは知る由もなかった。