医者と△△ ３ ページ13
「わぁ、お医者さんは以外と力持ちだね」
感心したようにスラムが言うが、正直それに答えている余裕はない。
「スラム！ 何か縛るもの持ってきてください！！」
強い力で暴れる腕をそう長くは押さえていられない。だから、何か別のものでロウを押さえつけようと考えた。
「分かった、待ってて！」
スラムの姿がドロリと溶けて、スライム状になったスラムがすごい早さで私が言ったものを探しにいった。
「ごめんなさい……、私は……」
「いいんですよ。謝ることはありません。それよりも早くスラムが貴方の腕を押さえられるものを持ってくるのを待ちましょう」
泣き出しそうなロウに笑顔をつくって見せる。
少しでも患者に不安を感じないようにさせなれば、そう思ってのことだ。
「あ……、あのう……」
イートの声。
「わ、私に出来ることって、ありませんか？」
泣きそうどころかすでに泣いてしまっているイートがハッパの方を極力見ないようにしてこちらに近づいてくる。
「私も何か出来れば……」
「危ない！」
ロウの右腕が、押さえていた私の手を振り払いイートに掴みかかったが、ギリギリのところで手は届かなかった。
「きゃっ」
自由になってしまった右腕を何とかまた押さえ付け、イートの方を見ると、イートは腰が抜けてしまったようで廊下に座り込んでしまっていた。
さっきよりも大粒の涙がイートの目からこぼれる。それにつられたようにロウもポロポロと泣き出してしまった。
「また、やってしまう。駄目だ。本当に駄目だ………」
「ロウ、大丈夫です、大丈夫ですから。イートはもう病室に戻ってください」
「……で、でも、私、怖くて動けなくて。あぁ……」
イートはそのまま気を失ってしまった。
どうする？
早くスラムが帰ってくるのを待つしかないのが現状だ。
こうなったのも私が早く対処しなかったからだ。もっと早く仕事を切り上げ、ここに来ていれば……。
あの人がいたら、怒られるどころじゃないだろうなぁ……。
「お医者さん！ これは？」
いつの間にか戻ってきていたスラムが手にしていたのは、かなり丈夫そうな長く太いロープだった。
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ぺぽん(プロフ) - すっごく面白いです！どのキャラも個性的で読むのが楽しい🎶応援してます！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page49 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ペンバタのサブ - 神作だあああああああ！！！応援してます！ (2022年4月11日 15時) (レス) id: a2299a2d24 (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» 投稿しました!(返信不要です) 衛生兵079様の他の作品もいつも拝見させて頂いております...沢山の素敵な作品をありがとうございます💓😭 (2022年2月6日 17時) (レス) id: 267274e32b (このIDを非表示/違反報告)
衛生兵079(プロフ) - 頭は痛くないさん» 大丈夫ですよ。 (2022年2月6日 16時) (レス) id: fb9fb2071f (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» ありがとうございます(TT)描き終えたら私の作品の“デジタルなイラスト集”に載せたいのですが大丈夫でしょうか、もちろん衛生兵079様の作品のキャラクターだということは明記致します (2022年2月6日 14時) (レス) id: 82fde595ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2018年6月9日 16時
