臆病と勇猛 ２ ページ7
「知ってるよ、あたしは。あたしと違うフリしておんなじなんだ！」
「違う。違う」
ロウさんはすっかり青ざめて顔を引きつらせた。
逆にハッパはさっきまでの怯えた顔とはうってかわって自信満々といったような顔をしていた。
「何だぁ……。全然怖くないや。ふへへへへ、あんなに怖かったの嘘みたい！ だって、あたしと一緒だもんね！ あははははははははは!」
ふらふらと立ち上がり、壊れたみたいにハッパはずっと笑っている。
『黙らせるか？』
「だめだよ、エイト……」
エイトが鋭く尖った歯を見せそう言うのを、イートが押さえる。
「私は君のようには殺さないぞ」
「ホントにそうかなぁ？」
いつの間に取り出したのか、刃渡り１５センチほどのナイフを持ってハッパがニヤリと笑う。
「それ、取ったらあたしと何も変わんないよね、ひとごろしだ」
ハッパがロウさんの腕の拘束具を指差して言う。
何をするつもりなのか察しがついたのかロウさんはさっきのハッパみたいに怯え始めた。
たぶんハッパはロウさんの拘束具を切って、腕を自由にするつもりなのだろう。
腕を使えるようにしたら、きっと酷いことになる気がした。今だって拘束具の下で腕は必死にもがいているんだから。
ロウさんの病気はきっと、人を傷付けるものだ。
詳しくは教えてくれなかったけれど、人に怪我させたくないから拘束しているらしいし、アリスさんは自分を殺してくれる病気だと言っていた。
殺してしまうほど危ないんだ。
『何をする気だ？』
「刃物は危ないからやめましょう、ね？」
「あんたらの言うことなんか聞かないよ！ 見せてあげなよ怖い人。あたしを黙らせたそのおててをさぁ！！」
ハッパがナイフを構えた。
『止まれ』
エイトがハッパを取り押さえようとするが、ハッパはするすると水色の腕を避けてロウさんのすぐ前まで距離を詰めた。
「駄目だ！ やめろ！」
腕が使えないロウさんはハッパを取り押さえることもできず、後ずさるだけだった。
しかし、その程度じゃハッパからは逃げられず、腕の拘束具はナイフの刃で簡単に全て切られてしまった。
床にボロボロと切られた拘束具が落ちる。
「あぁ、何てことだ」
「あははははははは！ 最高！ ほら同じ！ あんたのこと調べてよかった！ またたくさん殺して見せ……」
次の瞬間、何が起こったかも分からない内にハッパの首がもげて宙を舞った。
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ぺぽん(プロフ) - すっごく面白いです！どのキャラも個性的で読むのが楽しい🎶応援してます！ (2022年8月21日 7時) (
レス) @page49 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
ペンバタのサブ - 神作だあああああああ！！！応援してます！ (2022年4月11日 15時) (レス) id: a2299a2d24 (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» 投稿しました!(返信不要です) 衛生兵079様の他の作品もいつも拝見させて頂いております...沢山の素敵な作品をありがとうございます💓😭 (2022年2月6日 17時) (レス) id: 267274e32b (このIDを非表示/違反報告)
衛生兵079(プロフ) - 頭は痛くないさん» 大丈夫ですよ。 (2022年2月6日 16時) (レス) id: fb9fb2071f (このIDを非表示/違反報告)
頭は痛くない(プロフ) - 衛生兵079さん» ありがとうございます(TT)描き終えたら私の作品の“デジタルなイラスト集”に載せたいのですが大丈夫でしょうか、もちろん衛生兵079様の作品のキャラクターだということは明記致します (2022年2月6日 14時) (レス) id: 82fde595ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2018年6月9日 16時
