最弱悪魔は生き残りたい2 (ページ5)

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遊戯 5 ページ5

眩しく光ったのはほんの僅かな間で、気が付けば知らない場所に立っていた。

　一瞬どこかの開けた場所、屋外かと思ったが何か様子がおかしい。

「何だ、これ……」

　空はうっすらとしたピンク色で、やけにはっきりした色の虹がかかっている。その虹はどこかプラスチックのような、作り物のようだった。

　地面は虹よりもカラフルでペンキでもこぼしたような感じで、同じくカラフルな花があちこちに咲き乱れ、現実のものとは大きくかけ離れた見た目の、デフォルメされたような蝶や動物達があちこちにいた。

　さらに地面には目立つようにそれぞれ色の違う大きなタイルがいくつも設置されていて、それらは人が1人通れるほどの幅の道で繋がれている。

　よく見ればすべて交差や分岐することなく繋がっていて一本道のようだ。

　道を目で追っていくとそれは足元にも繋がっていて、俺は他のタイルよりも2回りほど大きな赤いタイルの上に立っていた。

　……これは別の場所に瞬間移動したのとは違う。

　入ってしまったんだ。あのボードゲームの中に。

「面白そうでしょ？」

　いつの間にそこにいたのか、クエスチョンが俺の右肩に手を置いて言った。

「そう、ですね……」

　一体どうやったのか。

　どう見たって食べられていたのにリビングに移動していたのはちょっと分からないけど、上着とか物を強化したりできる能力なのかと思ってもいたがそういう訳ではなさそうな……。

「では早速始めましょう！私が先でいいですか？」

「あ、うん」

「では」

　そう言ってクエスチョンが腕を広げると、空から2つの人の頭より少し小さいくらいの大きさのサイコロが降ってきてそこにちょうど収まった。

　クエスチョンがサイコロを適当に放ると、軽く放っただけにも関わらずサイコロは勢いよく高く跳ね上がりすぐ近くに落ちてきた。

　何度か小さく跳ねた後、サイコロの動きが完全に止まった。どちらのサイコロも1の面が上になっている。

「あぁ、運が悪い。ドグラ、いいですか？この2つのサイコロを投げて、出た数字の合計分あのマスを進んで行くことができます」

　サイコロを指さしてそう言い、クエスチョンは今いるタイルから道を辿って次のタイルへ移動していく。

　そしてそのまた次の、2番目のタイルの上でピタリと止まった。

　すると、その止まったタイルが緑色に光ったと思ったらすぐに元に戻ってしまった。

「今のは？」