最弱悪魔は生き残りたい2 (ページ23)

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再会 1 ページ23

朝、と言ってもまだ日は完全に上っていないけれど目が覚めた。

　もう起きてリビングまで行ってもいいけど、まだもう少しだけベッドに寝転がって昨日のモノクロとクエスチョンのやりとりを思い出す。

　結局、どうなったんだろ？まだ無事でここにいられるってことは、なんとかなったってことなんだろうと思う。

　ふと、姉ちゃんのことが頭に浮かんできた。

　姉ちゃんも昨日のクエスチョンみたいに、俺の事心配して色々言ってきたなぁ……。

　それはもう、心配し過ぎなんじゃないかってくらいで、正直うるさいなぁなんて思ってしまうこともあったけど。

　モノクロを召喚したあの建物に俺を置いていかなくちゃいけなくなったときも、本当にこの世の終わりかなってくらいの顔してた。

　それなのに何も言わずに出て来てしまった。

　強くなりたい、そういうことを考えていたり、色々大変な出来事ばかりで考えることはなかったけれど姉ちゃんは今、どうしているんだろう？

　俺を探しているんだろうか？もしかしたら……。

　一瞬嫌な考えが頭をよぎり、それを振り払うために黒い本を出現させる。

　確か、確か一番初めに姉ちゃんのタグを見たときに書いてあった順位は、……100位くらいだった気がする。

　急いでページをパラパラとめくり、見知った姿をそこに見つけて安堵した。

「あぁ、良かった……」

　思わず声が漏れた。

　姉ちゃんは順位を上げて99位になっていた。

　最弱だった俺と違って姉ちゃんは元から結構強い、だから自力で生き残り圏内に入れたんだ。

　手紙が届いてから順位上げを狙った悪魔にそこそこの順位の姉ちゃんはずっと襲われてたけど、そいつらを返り討ちにしたりして魂を奪って順位を上げたのかな？

　……とにかく、生きていてよかった。

　でも向こうもこっちも一応この本があるから生死の確認はできるけど、現在の状態とか、状況までは分からない。

　生死は分かるけど今何しているかわからないって、それって余計に心配になる……。

　…………姉ちゃんに、会いに行くべきだろうか？

　元気だってこととか、ちょっと順位が上がったこととか、急にいなくなったことを謝らなくちゃいけないし、モノクロとの契約のことも話しておかないといけないし……。

　色々話さなくちゃいけないことが積み重なっている。

　悪魔を探しに行く前に、姉ちゃんを探しに行きたいな。