契約 2 ページ6
すると再び大きな影が現れ、彼を庇うように覆いかぶさった。
そしてこれが使い魔か。
悪魔になったばかりでもういるとは。
しかし通常であれば悪魔と使い魔は全く別の生命で、悪魔が自身より下級の魔物を従属させ使い魔としている。
だがあれはほかとは違う。私にはわかる、あれは彼自身でもある。
別の魔が生まれる前にできる魔力の塊と、悪魔になったばかりの彼の影の一部とが融合して、ひとつの生き物になったのだろう。
本体である彼が死ねば、彼と繋がっているあれも死ぬ。だから守っている。
しかし珍しい。悪魔と全く違うものが融合して一つになるなんて。
近くの村人の腕を拾い上げ、使い魔ではなく彼の影に触れさせるとあっという間に腕は影に飲み込まれ消えていった。
食った。
面白い。これは良い、気に入った。
「なに、別に君達を殺したいわけじゃないんだ」
疑うような目で影はこちらを見る。
「君とは話ができるみたいだね」
私がそう言うと、影はゆっくりとうなずいた。
これはこれでいいかもしれないが、悪魔になったことすら気づいていない本体と意思疎通が出来ないのはつまらない。
そうだ。いいことを思いついた。
「私と契約をしないか？」
疑うような目で使い魔がこちらを見る。
「そんな目をしないでくれよ。君の主人のために言っているんだ」
そう言うと、使い魔はゆっくりとこちらへ近付いた。
「契約の内容はこうだ。君の主人の無くした頭を、といっても頭そのものは戻らないが感覚や機能を戻してあげよう、その代わりに君の主人の名前を貰う。どうだ、いい提案だろう？」
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P様さん - ドーナツの所可愛すぎてめっちゃ好きです！更新楽しみにしてます……！ (2023年4月17日 22時) (
レス) @page30 id: 44cbacd699 (このIDを非表示/違反報告)
降臨の颯 - 続編おめでとうございます。これからも応援しています。 (2022年2月25日 21時) (レス) @page4 id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2022年2月25日 1時
