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実践 2 ページ10

「安心しろ、それはない。人間はな、体があると強いが魂だけだと何も出来ない雑魚だ。まぁ、たまに例外もあるがな」

「へぇ、知らなかった」

 そう言うと、モノクロはまた呆れたような顔をした。

「……お前、本当に悪魔なのか? やっぱりコスプレでしたとか言い出すなよ。とにかく、魂を引っ張り出しちまえばもうこっちのもんだ。だが、そこに至るまでがお前じゃ難しいかもな」

「はぁ」

「まぁとにかく実践だ。だらだら説明するより実際に魂を奪いに行った方がいい」

 モノクロが指をパチンと鳴らすと、俺の影がゆらりと動きはじめ、影は伸びて広がり俺を包み込んだ。

 視界が真っ黒になったと思ったのも束の間、包み込んでいた影はするすると俺の足元に戻っていった。

 そして、さっきまでいた場所とは違う路地裏のような所に立っていた。

「へ? 何? 何があったの?」

 何が起こったのか、ここがどこなのか何もかもわからず混乱していると、誰かが声をかけてきた。

「あの、すみません。あなた一体何なんですか? 急に現れて……」

 黒のスーツを着たつり目の男。特に魔力的なものも感じられない。あれ? こいつ、人間……。

「ああああ!」

 思わず叫ぶ。

 え、実践ってこういうこと? 急に人間がいるとこにワープさせられた感じ?

 辺りを見回すが、モノクロの姿はない。俺一人でやれってこと? 人間の魂を奪うってことを?

「あ、えと、ちが……、あのですね、えっと、その、俺はぁ、あ、あの、その」

 何か、何かいい感じに……。

「でしゅから、あびっ、あばば、ば、ぼぶぼ、っぽ、ぱんぱ、ぱぱっぴ、ぷべあ、いぇえ」

「はぁ? 大丈夫ですか?」

 そうだ、とりあえず殺そう!

「えぇい!」

 渾身の右ストレートを放つがあっさりと避けられた。

「あぁ、当たらない! ぐえっ」

 次の瞬間、男の拳が鳩尾にクリーンヒットした。

「うぅ」

 痛みで地面にうずくまる。

 やっぱり駄目だった。弱すぎる自分を呪いたくなる。

「馬鹿、慌てすぎだ。もう少し冷静になれ」

 スーツの男が俺を見下ろしながらそう言った。

「はい?」

「いちいち慌ててるようじゃ話にならない。それに俺のことも分からないなんて……」

 分からないって? え?

 目の前にいるのは間違いなく人間……。

 人間に知り合いはいないはず。

「……え? 誰?」

「俺だよ、モノクロだ。こんなのも分からないのか?」

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- ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時

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