烈火 12 ページ38
再び視界が赤く染まる。またあの壁だ。
しかし炎と炎の隙間、その中にわずかだが遠ざかっていく影が見えた。
その影を追い再び走る。
レフトはそこまで足が早くないようで、あっという間にその背中へと追い付きナイフを振るうが、ヒラリとかわされてしまう。
バチッと大きな音を立てレフトの頭の炎が青く燃え上がった。
もっと強い攻撃が来る。
あの火球が来たらどうしよう、炎は耐えられるけどコンテナを変形させるほどの威力でぶつけられても大丈夫なんだろうか？
しかし何も起きない。
「何故」
代わりにレフトが小さく呟くのが聞こえ、頭の炎がろうそくほどに弱く小さくなったと思った次の瞬間には全ての炎が一瞬にして消え、レフトの頭と遠くに見える街灯を残し辺りは暗闇に包まれた。
強力な光源が消えたのと、同時にそれに慣れてしまっていたせいで周りがよく見えない。
この状態で反撃されたらまずい。
急いで目の前の闇の中にぼんやりと浮かぶ明かりから離れるために、後ろに3歩程下がった。
明かりが揺れ、遠のいていく。
あれ？
少しずつ闇に目が慣れてきてこちらに背を向けて走っていくレフトの姿が見えたので、それを追いかけて自分も走る。
やはり簡単に追いつき、あと一歩まで迫ったところで強い光が目に入った。
またまた炎の壁だ。
闇に慣れ始めていた目は強い光にやられ、周りが見えない。
もしかしてこれを繰り返すつもりか？
目くらましのようなことをして、逃げてを繰り返して何かしようとしている、いや、向こうもこちらの弱点を探っているのかもしれない。
一旦離れ、コンテナの影へと身を隠す。
ちょっと考えよう。
多分このままだと同じことを延々と繰り返すだけだ。
さて、ここまでで弱点っぽいのは……。分からないな。
やはりそう簡単に弱点を晒したりはしないか。
あ、そういえばあの人間の少女はどこに行った？
レフトがいたコンテナの中にはいなかったはずだよな。
居たとしたら生身の人間と一緒に逃げ場のない空の狭いコンテナに居るってのに内側から溶かすぐらいの炎を使うか？
あれだけ大事そうにしてたんだ、それはないだろう。
別の場所に逃したのかもしれない。
あれ、もしかしてこれ、結構使えるのでは？
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凪 - ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (
レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新頑張って下さい！ (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー！ (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ！(？)どうも！はじめまして！読ませて頂きましたが、すんごく面白いです！頑張って下さい！応援してます！ (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました！！ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衛生兵079 | 作成日時：2020年11月2日 14時
