実践 9 ページ17
リリアに促され、少女は口を開く。
「あ、はじめまして、ミヤっていいます。今日はよろしくお願いします」
なるほど、俺達が追いかけていた方はミヤというのか 。
「そうか、リリア、ミヤ。俺はジョージでこっちはフロイトだ。よろしくな」
そう言ってモノクロがこちらを見る。
一応俺も挨拶とかしとかないと……。
「あっ、よろしくねー」
出てきた言葉は自分でもビックリするくらい棒読みだった。
「よろしく!」
しかしリリアは俺とモノクロを交互に見ながらにっこり笑った。
それを見たミヤもなれない様子でにこりと笑った。
「じゃあ、早速行くか。俺いいところ知ってるんだ」
モノクロが立ち上がり、少女達の肩に手をかけて歩き出す。
俺も立ち上がって、その隣を歩いていく。
「そこってどんなところなの?」
「着いてからのお楽しみだ」
「えー、そんなこと言わないでよー。ねぇ、ミヤも気になるよね」
「うん、私も気になる。けど、ここで聞いちゃうより、楽しみはとっておいた方がいいと思うよ」
「あー、確かに。それもいいかもね!」
これから自分達がどうなるのか全く知らない少女達は笑っている。
俺は、この子達を……。
ふと罪悪感に襲われてしまう。
いや、これは自分が生き残るためにはどうしてもやらなきゃいけないことなんだ。
4人で横並びになって歩いて行く途中、色々な会話をしたが、これからこの子達を殺す、という事で頭がいっぱいで適当に返事していた。
10分程歩き、人通りの多い道からだんだんと人気のない暗い方へ、モノクロは歩いていく。
それについていく少女達はだんだん不審そうな顔になっていくのが分かった。
「ここだ」
そう言ってモノクロが足を止めたのは、古い廃工場の前だった。
「え、なにここ。ここでヤろうとしてるの」
「ここ、すごくいいんだ。たまにはこういう場所でやってみてもいいんじゃないか? 大丈夫、中に丁度いいところがあるんだよ」
そう言ってモノクロは、半ば強引に少女達の腕を掴み廃工場の中へと引き入れた。
俺もそれに続いて中へと入る。
二人が逃げようか、どうしようかとか小さな声で話しているのが聞こえた。
「そんなに怖がらないで、大丈夫だよ」
俺がそう言うと二人はこちらを見たが、何も言わなかった。
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凪 - ネタ帳からきました。待ってやっぱりモノクロ好っきぃ!!! (2021年12月25日 21時) (レス) id: 7248708266 (このIDを非表示/違反報告)
ふな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張って下さい! (2021年7月24日 20時) (レス) id: eed263cb5f (このIDを非表示/違反報告)
Cry cry - 続きが楽しみです。がんばりんごー! (2021年6月22日 16時) (レス) id: 72089608d6 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルズ(カービィ)LOVE(プロフ) - ワーッ!(?)どうも!はじめまして!読ませて頂きましたが、すんごく面白いです!頑張って下さい!応援してます! (2021年6月18日 21時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
まきぴろん(プロフ) - 遅れてごめんなさい(汗)完成しました!!ありがとうございました。 (2021年1月4日 12時) (レス) id: 24af0dff4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:衛生兵079 | 作成日時:2020年11月2日 14時