3*契約(けいやく) ページ5
『君…もしかして見てた?』
「ご、ごめんなさい。誰にも言わないから…!」
怯えたように後ずさるリリア。
しかし少年は一気に間を詰め―――――
「!?」
気づけば、少年の顔はリリアの目の前にあった。
『ほんとに?ほんとのほんとにだぁれにも言わない?』
ほとんど鼻先が触れそうなほど少年は近づいてくる。
リリアは、少年の端正な顔を目の前に、顔を真っ赤にしながら、やっとの思いで僅かに頷いた。
『約束、だからね』
少年はそう言って、リリアの右手をとった。
そして、ポケットから指輪を出して、キスをする。
「(なに、してるんだろう)」
リリアはそう思いながら、されるがままになっていた。
すると、少年は少女の右手の薬指にそれをはめた。
『もし、今のを誰かに言ったら、この指輪から致死性の毒が君の体内に回るからね』
真剣な顔で、恐ろしいことを言う。
それを聞いたリリアもまた、真剣な顔で頷いた。
『そういえば、名前、聞いてないし教えてなかったねー。僕はA。君は?』
「わ、私は…リリア=ヴィルトーマ。あなたは…どんな人なの?指輪にキスしただけで誰かに毒を盛る魔法なんて聞いたことないわ」
『あー、えーっと。ごめん、詳しくは言えないんだ。君は、どんな魔法が使えるの?』
「えーっと…氷魔法と、神聖魔法」
『わぁすごいね!普通なら一種類しか、しかも火、水、風、土くらいしか使えないのに!』
「ええ。お母様も私が珍しい魔法を2つも使えることにびっくりしたそうだわ」
Aとリリアは、しばらくお互いの魔法について話し合った。
そして、リリアは思い出す。
「あっ…ご、ごめんなさい。私、お母様から買い物を頼まれてたの。また、いつか話しましょう?」
『うん。いいよ?じゃあ、近いうちに会えるといいね』
「そうね」
そして、リリアは市場へ、Aは住宅街へと歩き出した。
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夜月(プロフ) - P(リン)さん» 元影猫です。そうでしたか。殿堂入りされた今では、何とも言えませんが……………お答えありがとうございます。 (2014年8月20日 8時) (レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - 影猫さん» 私は好評価のみ受け付けているつもりはありませんよ?そして、申し訳ありませんが私自身このサイトのシステムは理解しきっておりません。なので影猫さんの質問には答えかねます。本当に申し訳ありません。 (2014年8月18日 14時) (レス) id: e39482bc43 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 質問です。何故サクシャサマは『好評価のみ』受け付けておられるのですか?私が評価をしたときは、95名の方が評価しておられたようですが……………このサイトのシステムは、100名ではありませんでしたか? (2014年8月17日 20時) (レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - kum.Aliさん» 応援ありがとうございます!とても励みになります。拙い文章ですが、頑張ります! (2014年3月27日 19時) (レス) id: c342c49956 (このIDを非表示/違反報告)
kum.Ali(プロフ) - ファンタジーって素敵ですよね!あ、いきなりすみません。読んでて文章構成もストーリ性も素敵だなぁっと思ってついコメントを…。羨ましい限りです! 応援してます。これからも更新頑張って下さい^o^ (2014年3月25日 9時) (レス) id: 058c904860 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P(リン) | 作成日時:2013年11月2日 22時