28*計画(やるべきこと) ページ30
『えええ、何それ。助けに行かないと!』
もう気が動転しておかしくなりそう。
感情が抑えきれずに、僕は立ち上がった。
「でもさぁ、どうやって?」
『う…』
どうしよう。全然考えてないよ。
「何だ?お前さんが女装してオウジサマとやらに擦り寄るか?」
『な、何言ってるんだよ!そんな…こ…と…』
まてまて?これは散々馬鹿にされてきたこの女顔を活用するチャンスでは…?
『それだ!』
「はぁ!?」
何言ってんだこいつ、みたいな目をしてラディは僕を見つめてくる。
しかし、そんなことは気にも留めない!
『ラディ、今からドレス買ってきて。お金は渡す!』
「買ってこいって、サイズとかどうするんだよ!」
『そのへんはー、まぁ適当に。僕が行くより、遊んでそうなラディが行くほうがイイでしょ?』
ラディは頭を抱え込んだ。
どういうことなの…っていうつぶやきが聞こえてくる。
『とにかく、頼んだからね。』
*
一晩たった。
ラディはドレスを買ってきてくれた。
「…ほらよ。裾上げとかやってもらったからぴったりなはず。」
『ありがとう…ドレスの着方わかんないんだけど…』
「ダメじゃん!」
ブツブツ言いながらも、何故かラディはどこか嬉々としてドレスを着るのを手伝ってくれた。
つくづく、僕は貧弱な体型だなぁ、と思った。
「メイクもするか?」
『よろしく。』
*
数十分後、僕はどこからどう見ても完璧に女の子になった。
…見た目だけだけどね!?
「…なんか、ごめんな。」
『なんで謝るの!?』
ラディには本気で謝られた。
意味がわからないよ。
とにかく、僕はお城へ向かうことにした。
*
「ようこそ!俺のお城へ!」
私が応接間?に入ると、その人はとても朗らかな笑顔で出迎えてくれた。
見た目はとても可愛らしい少女のよう。
でも、その目には吐き気を催すほどの欲望と狂気が感じられた。
「お招きいただき光栄に思います。」
気持ち悪くても、上品に振舞わなければならない。
噂では、たったひとりだけ気に入った女性がいて、その人にだけは一切の手も出していないらしいから。
「うんうん、リリアちゃんって、噂通りの可愛い子だね♪」
自分より年上なのか年下なのかもわからない。
喋り方や仕草は子供そのものなのに、雰囲気は大人びているんだ。
「恐縮ですわ。」
どうやったら手を出されずに済むんだろうか。それか…
…誰か、助けて――――――――。
29*姉様(あねさま)→←27*王子(サディスティックプリンス)
ラッキーカラー
あずきいろ
35人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜月(プロフ) - P(リン)さん» 元影猫です。そうでしたか。殿堂入りされた今では、何とも言えませんが……………お答えありがとうございます。 (2014年8月20日 8時) (レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - 影猫さん» 私は好評価のみ受け付けているつもりはありませんよ?そして、申し訳ありませんが私自身このサイトのシステムは理解しきっておりません。なので影猫さんの質問には答えかねます。本当に申し訳ありません。 (2014年8月18日 14時) (レス) id: e39482bc43 (このIDを非表示/違反報告)
影猫(プロフ) - 質問です。何故サクシャサマは『好評価のみ』受け付けておられるのですか?私が評価をしたときは、95名の方が評価しておられたようですが……………このサイトのシステムは、100名ではありませんでしたか? (2014年8月17日 20時) (レス) id: 4e87b81b48 (このIDを非表示/違反報告)
P(リン)(プロフ) - kum.Aliさん» 応援ありがとうございます!とても励みになります。拙い文章ですが、頑張ります! (2014年3月27日 19時) (レス) id: c342c49956 (このIDを非表示/違反報告)
kum.Ali(プロフ) - ファンタジーって素敵ですよね!あ、いきなりすみません。読んでて文章構成もストーリ性も素敵だなぁっと思ってついコメントを…。羨ましい限りです! 応援してます。これからも更新頑張って下さい^o^ (2014年3月25日 9時) (レス) id: 058c904860 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:P(リン) | 作成日時:2013年11月2日 22時