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「うるせ…病人にデカイ声出すなや」
「だって…！そんな格好してると思わないから！」
「だから…今から着るつもりだったんだっつの」
はぁ。とため息をついた先生が、これまた年季の入った桐タンスから取り出したいつものタンクトップ。
…そのタンクトップ、一体何枚持ってるんですか…
って！そんなことより！
「そんな薄着じゃダメです！
なんか無いんですか？暖かい服とか」
「…パジャマなら…そこの下に入ってる」
「ここですね？」
「ん、そこ」
タンクトップ一枚(下はグレーのスウェット)で布団に戻った先生が
顎で桐タンスを指して言ったので
私はその視線の先にあるタンスを開けて、赤いチェックのパジャマを取り出した。
…ぐふ。
パジャマ…先生が着てるとこ見たすぎる。
オニノミヤのパジャマ姿…見たすぎる。
絶対可愛い。
けど、我慢。
いつも人を顎で使う先生の弱みになりそうだけど、それでも我慢。だ
「はい、これ着て寝てくださいね。
できれば下着も変えた方がいいですよ！
あ、あと、体温計と水！ここ置いときますからね！」
パジャマと持ってきた体温計と水を渡して
床に脱ぎ捨てられた先生の着替えを手に取る。
…わ、汗ビッショリ。
これも洗濯しとかなきゃだな…
先生の汗だくになった服を持ってく途中
通りかかったリビングの本棚が目の端にチラリと映る。
先生の魂と言っていいような作品がズラリと並んだ、宝の山のようなそれ。
だけど今の私には、あの日のモヤモヤを思い出すものでしかない。
_____おまえさ、いじめられたこと、ある？
そう言って寂しそうに琥珀色の瞳を揺らした先生に
うまく答えられなかったあの日から
なんとなく先生との間に壁がある気がして
それは私の考えすぎだと言われればそれまでだけど、でも。
私はやすやすと、先生の前で本を読めなくなっていた。
櫻井さんは話してみろっていうけど…
過去なんてそんな簡単に話せるものじゃないし。
いじめられたことありますっていきなり言うのもなんだか、ね。
それに先生は、私の過去なんてきっと興味ないだろうに。
うーん…
洗濯機の前、洗剤を入れながらぼーっと考えていたものだから
「…A…」
「っはい？！」
「…ここにいたのか」
先生が来ていたことに、気づかなかった。
「…っ！」
…それにしても。
真っ赤な顔
おでこに冷えピタ
フラフラの足取り
…あかい、チェックの、パジャマ。
弱ってる先生は、この上なく可愛い…
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くぅ。(プロフ) - にのゆうさん» にのゆうさん、コメントありがとうございます！おまけ、読んでくださったんですね！二宮先生は双子ちゃんの子育てにものすごい協力的です笑 そんな旦那さんほしいな〜と思いながら書きました(*^^*) (2017年3月18日 9時) (
レス) id: 6e3d2fccdd (このIDを非表示/違反報告)
にのゆう(プロフ) - おめでとう双子！二宮先生大好きです。 (2017年3月17日 23時) (レス) id: b723ba0669 (このIDを非表示/違反報告)
くぅ。(プロフ) - 愛美さん» 愛美さん、こんにちは〜(*^^*)私もこの二宮先生大好きです笑 不器用なのに嫉妬深いとことか、最高だと思ってます←笑 最後までお付き合い下さって、本当にありがとうございました！(*´ω`*) (2017年3月17日 10時) (レス) id: 6e3d2fccdd (このIDを非表示/違反報告)
くぅ。(プロフ) - ジュンさん» ジュンさん！こんにちは！(^^) 最後の最後に5人揃えられてよかったです笑 途中スランプで書けないことがあったりしたのですが、無事完結を迎えることができました！ありがとうございました(*^^*) (2017年3月17日 10時) (レス) id: 6e3d2fccdd (このIDを非表示/違反報告)
くぅ。(プロフ) - ケイトさん» ケイトさん、こんにちは！楽しんでいただけてなによりです〜(*´ω`*)また、4人のお話ができた時は、よろしくお願いします！(^^) (2017年3月17日 10時) (レス) id: 6e3d2fccdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅ。
| 作成日時：2016年5月31日 16時
