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#14 ページ15



Aと出会ったのは 行きつけのサロン


ー1年半前ー

「こんにちは」
「よう 誠ちゃんお帰り、めっちゃ活躍してたやん」
「疲れましたよ〜今日マッサージ入念に頼めます?」
「新人を試してみる?」
「ルーキー入ったんすか?」
「女の子だけど体力はありそうやで」
「じゃあ お願いしようかな」
「Aちゃん ちょっとこっちに来てくれる?」
『はい』
「この人はうちの常連さんの上林さん」
『いらっしゃいませ…上林様よろしくお願いします』
「Aさん、上林です よろしくお願いします」

シャンプー台に座った俺に彼女は希望を聞いてきた

「スッキリしたいんだよね」
『わかりましたご希望に添えるように努力します途中お気に召さない事がありましたらすぐにおっしゃってください』

「わかりました」
『ではお湯の熱さはよろしいですか?』
「はい」

そう言っただけで一切喋らず

俺はすぐに眠ってしまう


40分経って声をかけられ目が覚める

『上林様終わりました』
「え?すげー寝てました」
『背中 起こしますね』

ふわっとタオルをかけられ優しく髪をゴシゴシされて気持ちよかったのを覚えてる


「ありがとう」
『ブローは奥で店長がお待ちです』


「誠ちゃんどうだった?うちのルーキー」
「どうもこうもないっすよ」
「えっ?なんかやらかした?」
「いやっお湯の熱さを聞かれてから何も喋らないし俺も寝ちゃってて気づいたら終わってました(笑)」
「それは良かったってことでいいんよね?(笑)」
「そうっすね すげー頭はスッキリしてるけど眠くてなんかヘンな感じっす」
「そうなんよ うちで働いてもらうのに俺にシャンプーしてもらうんやけど俺も初めての感覚やったんよねー まぁこれからが楽しみな娘や」




それが Aと出会った最初の日





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作者名:エリン | 作成日時:2020年3月30日 18時

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