Dear my teacher【 sh × kt 】 (ページ37)

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▽ sh ページ37

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sho side

葉山と髙橋が付き合い始めたらしい。そんな噂が職員室にまで回ってきて。心臓を鷲掴みされた気分だった。抉るとこまで抉られて、教室の前を通れば仲良さそうに２人寄り添いながら喋ってる。俺の中の何かが、ふつふつと湧き上がっていた。

生徒「平野先生？」
　「……ん？あ、ごめん、なに？」
生徒「今日の放課後、英語見てもらってもいいですか？」
　「あ、うん、分かった」

生徒にまで変な誤解をされそうで怖かった。

自分が自分じゃないみたいで、たかが高校生の恋愛にまだ大人になり切れてない俺は醜い嫉妬心に駆られた。

＿＿＿

「髙橋、全員のノート集めて持ってきて」
「え、俺？」
「うん、よろしくな」
「……はーい」

視界に嫌でも入ってくる葉山を極力見ないように、必死に平然を装った。葉山が口が堅いやつでよかったけど、髙橋は何かを知っているのだろうか。……きっと知っているだろうな。

「失礼しまーす」
「あぁ、サンキュー。そこ置いといて」
「先生ってほんと分かりやすいね」
「……は？」
「もしかして嫉妬してる？」
「誰に？」
「俺に」
「なんでお前に嫉妬すんだよ」
「……好きな女を取られて」

目の奥が笑ってないその微笑みに何度だって怯えた。何も考えてなさそうで全部見透かされてるようなその瞳は俺を絶望感へと導く。

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