Dear my teacher【 sh × kt 】 (ページ18)

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そっと開けた扉の先に見えた大好きな人。

「紫耀くん」
「あ、やっと来た」
「なんで？」
「なんでって何が？」
「私だけ？」
「うん、だって２人がいいんでしょ？」
「……いや、そうだけど」
「お前誰かいると絶対聞いてこねえじゃん」

紫耀くんの周りに生徒が沢山いると気が引けてしまう。聞きたいことも何一つ聞きに行けない私を理解してる紫耀くんはいつもの空き教室に私を呼び出す。２人きりになれる場所。

５時間目が終わって廊下を出たら隣のクラスから出てきた紫耀くんに声を掛けられた。「今日空いてる？」って。ただの勉強なのに、違うことを考えてる私ってほんとに受験生なのかな？

「続きやろ、」
「……うん」

若干の距離感を意識しつつ、隣に座った。放課後のこの時間は魔法のように２人だけ。外されたネクタイはどこに置いてきたのかな。第二ボタンまで開けて分厚い胸板が浮き出る。勉強に集中するには何も考えないことだ。

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