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(Mark)
あらゆる事象において、
人の思考や行動、感情はそれぞれ異なると思う。
それでは、
全く予想していなかったタイミングに
待ち侘びていたイベントに遭遇した時、
人はどのようなリアクションをするだろうか。
僕の場合は、言葉もなく唯固まるだけだった。
彼女を見たあの日から早くも
1か月以上は経っていた。
以降、あの部屋の扉はぴっちりと閉められており
音を立てて開く勇気もなかった僕は、
一週間程のスランプ状態を抜け出した後
それまでにない程レッスンへと熱を入れた。
一方で、そんな中でも
発信源不明の彼女に纏わる噂が
日を重ねるにつれ肥大、拡散していく様子は
視界の隅で捉えてはいた。
オーディションの選曲から、その時の様子に、
アメリカ人で、高校生だということ。
アマチュアオーディションでは優勝の常連で
コロンビア・レコードを初めとする
有名レーベルに声をかけられていたこと。
などなど、単なる噂ではないとしたら
相当な実力の持ち主だということは
火を見るよりも明らかというものだが、
ドンヒョクが入社する時に股下90センチという話が
真実の顔して渡り歩いていたことを考えると、
どの程度まで信じるべきか判断し兼ねるのだった。
その噂の所為で
僕の異様な態度の原因が例の彼女にあると知っている
ドンヒョクの揶揄は相変わらず止まなかった。
一方で、そうは言っても
その頻度も低くなってきたのを感じていたし、
何よりあらゆる場面において
自分自身の“感覚”を取り戻し始めているのを
肌で感じていた。
人間は忘却の生き物であり、
それも才能の一つだとは、よく言ったものだと思う。
そう、時は確実に流れていた。
あの頃、日々上昇していた気温も現在がピークで、
街中はミニファンや日傘を手にした人で
溢れかえっている。
ここに至っては
室内で冷房も効いている筈だと言うのに
練習生達の熱気の所為だろうか、
一度レッスンが始まってしまえば
外気と然程変わらないくらいの体感温度に包まれた。
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Ray.(プロフ) - あいさん» こちらこそコメントとっても嬉しいです、ありがとうございます！できるだけテンポ良く更新できるよう努力しますので、お時間ある時に覗いていただけると嬉しいです。 (2021年7月20日 8時) (
レス) id: 18d9311fdb (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 更新うれしいですーー！！これからも楽しみにしてます！ (2021年7月19日 21時) (レス) id: b7f70cfb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ray. | 作成日時：2021年6月24日 0時
