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「Hi, I’m Kim Daehyun. Nice to meet you. 」
(初めまして、キム・デヒョンと申します。)
私の顔は事前に認識済みだったらしい、
こちらが名乗るのを待たずして
柔和な笑顔を向けられ、慌てて
両耳に挿したままになっていたイヤフォンを外して
頭を下げる。
「Hi, I’m FN LN . You too.
Thank you so much for picking me up.」
(初めまして、私はAAです。
迎えに来てくださってありがとうございます。)
「Not a big deal.
Hand me the luggage, you must be really tired…
I hope you had a good flight. 」
(いえいえ。
荷物貸してください、疲れたでしょう…
フライトは快適でしたか？)
「Yeah, I had.」
(はい、快適でした。)
一旦は遠慮して断る、という行動にすら
HPを割くのが今は惜しくて、再び短く礼を言えば
抗うことなくスーツケースを渡してしまう。
特に気にする様子もなく
受け取ったスーツケースをガラガラと引き
ロビーを目指すキムさんの後ろを歩きながら、
つい先ほどを電源を入れたばかりののiPhone5Sに、
15時間もの間溜まり続けていた
メッセージやら通知やらが
一気に入ってくる様子を見ていた。
そこで、午前6時2分の通知に目が留まる。
気を付けてね。着いたら教えて。
いつかお気に入りだと言っていた、
若干不細工にも見えるブルドッグが
手を振っているスタンプの添えられた
短いメッセージ。
一頻り抱きしめ合った後、体を離した時に見えた、
ぐしゃぐしゃの泣き顔が蘇る。
パパはそんな私たちを見ながらそっくりだと笑って、
それにまた母娘二人で言葉もなくただ涙を零した。
強がる彼の目も、
やはり潤んでいることを知っていたから。
いつの時も望むことを叶えてくれた
魔法使いみたいなママとパパが、
これからはAが自分で叶える番だねと
誇らしそうに、それでいて悲し気に微笑んだあの日。
オーディションの結果を汗ばむ手に握りしめながら
私は、単身で韓国に渡ることを告げた。
3-3→←Ep.3 New Place, New Life and the Same Old Me
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Ray.(プロフ) - あいさん» こちらこそコメントとっても嬉しいです、ありがとうございます！できるだけテンポ良く更新できるよう努力しますので、お時間ある時に覗いていただけると嬉しいです。 (2021年7月20日 8時) (
レス) id: 18d9311fdb (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 更新うれしいですーー！！これからも楽しみにしてます！ (2021年7月19日 21時) (レス) id: b7f70cfb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ray. | 作成日時：2021年6月24日 0時
