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紗英 side
久しぶりに会ったAさんは
相変わらず可愛らしくて…
でも、元々ほっそりしていたのに一回り小さくなったように見えた。
そっと渡してくれた大阪土産。
ATSUSHIさんの大阪初日に行ってきたらしい。
仕事のついでだって言ってたけど
嫌いになったのなら行くはずないもんね。
やっぱり Aさんは まだATSUSHIさんを
想っていて…
調子が悪かったATSUSHIさんを心配していた。
やり直せばいいのに…
そう言ってもAさんは首を縦に振ってくれなくて
なんだか もどかしかった。
それから私なりにずーっと考えてて
でも、Aさんの気持ちも
ATSUSHIさんの気持ちも分かるはずなんてなくて…
剛典が帰ってくるのを待っていた。
いつもより早めに帰宅した剛典のうしろを付いて回りながら、Aさんの事を話した。
紗『どう思う?』
岩『どうって?』
紗『だからっ!やり直せばいいのにって思わない?』
岩『今やり直しても一緒だよ』
紗『なんで?ATSUSHIさんは夕夏さんが好きだから?』
私がそう言うと、剛典はクスッと笑った。
感じ悪くない?
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作者名:花梨 | 作成日時:2017年5月22日 16時