嫌いでもいいよ。【mfmf】 (ページ7)

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午前4時。
あれから何だかんだで咲と
話し込んでしまい、気づけばもう
空が明るくなりかけていた。

がちゃりと家のドアを開ける。

「じゃーな！」

ひらひらと手を振る。
咲は家まで送ってくれた。
理由はなんとなくらしいけど。

「Aっ！？遅かったじゃん、今までどこ言ってたの！」

入って早々に、兄さんの声。

いや、あんたこそ
なんでこんな時間まで起きてんの。

「公園」とスマホに打って見せた。
どうせ大方の検討はついているくせに、
明け方帰るといつも聞いてくる。

LIMEだって何件も来たし、
着信も幾つかあった。

「もう......。ねえ、お願いだから、こんな遅くまで出歩かないでよ…...何かあったらどうするの」

真剣に心配した顔をしている兄さん。
いつもこうだ。でもやめる気は無い。

友人に会ってるだけなのに
咎められる気はさらさら無い。

無視して自室へ入った。
そこで溜まりに溜まった
兄さんからのLIMEを開く。

「どこにいるの？」
「いつ帰る？」
「おーい」
「A、何してるの？」
「ねえ」
「もう夜明けだよ......」

等、合計40以上のメッセージ。
加えて10件の着信。

まあそりゃ、僕が補導されたら困るもんな。

色々と。一応保護者代わりだし、あの人。

1人になった途端、
猛烈な眠気が襲ってきた。

ピロン、とスマホが鳴る。

咲おにーさん、どうだった?

怒られたかどうかを聞いているのだろう。
いつも通り、と返信して
机にスマホを置き、髪をおろして
ベッドに横になった。

兄さんのアレは、
心配っていうのか、
愛っていうのか。

それとも、迷惑なのか。

そんなことを考えながら
睡魔に従い、僕は眠った。