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『Aちゃん、おはよう』
『近藤さん、おはようございます』
本を読んでいた彼女は、途中に栞をはさみ、ベットの隣の棚に置いた
俺はその動作を横目で見ながら新しい花瓶に花を生ける
『この花、誰が持ってきたの?』
もう一つ置いてある花瓶の花。万事屋だろうか?
それとも、一昨日顔を見せに来たらしいトシか……
『総悟さんです』
『……そっか、総悟か』
嬉しそうに言うAちゃんの姿を見ると、ふと、この前の事を思い出す
俺の胸を締め付けた、彼奴の顔を
____『総悟……本当にいいのか?』
『ええ。あのままでお願いしやす』
「だけど」と食い下がらない俺に総悟は言葉をかぶせた
『一から、始めます
ダメな兄貴の、やり直しでさァ』____
そう薄く笑う総悟に、俺は何も言えなかった。
慰めの言葉を書けたとしても、それは意味をなさないだろう
それでも何か、元気付けられれば良かったのだ
『……みなさん、ココに来ると同じ目をしますね』
静かな部屋にポツリと零した彼女の声に、思わず反応が遅れてしまう
俺が何も言わないと諭したのか、Aちゃんは小さな声で続きを話し始めた
『みんなそう……
私を見て、憐れむような、哀しい目をするんです』
『それは……』
『最初は病気のことかな、って思ったんですけど……
でも、違うのでしょう?』
押し黙る俺を彼女は真っ直ぐな瞳でジッと見てきた
その目から逸らさずにいるが、しばらくして彼女から視線を外す
『ごめんなさい、変なこと言っちゃって……
お花、ありがとうございます』
「綺麗ですね」
聞こえるか、聞こえないか、それくらいの声で囁いた
俯く視線は哀愁を帯びており、結局彼女の方にも俺は何も言えなかったのである
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白桜姫 - 続き見たい(´;ω;`) (2018年10月21日 3時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ひなさん» 引退ではなくお引越しにしました笑 あんまり意味は変わらないのですが、お引越しとした方がまたひなさんに会える気がするので! いつも本当にコメントありがとうございます。 これからもよろしくお願いします( ´ ∀`) (2017年12月25日 12時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ハルさんが引退するとの事なのでハルさんの作品を全て読もうと。感動しました…泣きましたね…泣きながら読んでました(T-T)番外篇も、楽しみに待っています。 (2017年11月11日 13時) (レス) id: 843e6f4730 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ドS娘さん» 前作でもコメントありがとうございます。 映画化ですか、これが……。いいですね、そんな妄想をしながら今夜は寝ようと思います。 読んでくださりありがとうございました。おやすみなさい (2017年7月5日 23時) (レス) id: 11a385a726 (このIDを非表示/違反報告)
ドS娘 - 感動してガチで泣きましたもう映画化して欲しいです! (2017年7月2日 10時) (レス) id: 8d85534e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2015年12月10日 17時