結婚 39 ページ39
少し、気持ちが落ち着いたのでAのところに行こうと思った。
たしか、部屋だったよな？
「*ガチャ*」
ベットの上で寝ているA。
目の周りが腫れてる。
泣いた…んだよな。
俺のせいかな…。
Aの頭を優しく撫でた。
「うんんん…。」
寝返りをうつA。
それにさえ、驚いて体が震えた。
もう一度Aを見ると、気持ち良さそうにすやすやと寝ていた。
スーツを握りしめているAの手。
じっと見ていると、Aに触れたくなった。
そして、その小さい手を握った。
なんだか安心して、今まで力が入ってた肩から力が抜けた。
俺も泣き疲れていたので、気がつくと一緒に寝ていた。
A…大好きだよ、、
伝えるのが下手なだけで、好きって気持ちが薄れたことはない。
でもね、好きだからこそ不安になるんだ。
俺、ちゃんと優しく出来てる？
俺、ちゃんと彼氏やれてる？
俺の好き、Aに伝わってる？
何度も何度も同じことを思ってる。
好きだから、Aのことが大切だから心配になる。
Aも俺のこと好き？
こんな恥ずかしいこと本人には聞けない。
心の中でしか、聞けないよ…。
「…大貴？」
「え、あ！A！？」
いつの間にかAが目を覚ましていた。
握っていた手を離し、後ずさりをした。
「ふふっ、どうしたの？」
ゆる〜く、ふわっとした雰囲気のしゃべり方で俺に話してくる。寝とぼけてるのかな？
「いや、その。さっきは悪かった。ごめん」
とっさに思ったことを言うと、
「へ、いやいや！謝る方は…私の方だよ！
大貴に謝られたら、私…」
そういっている途中にAの目から涙がひとつ流れ落ちた。
「ご、ごめん！なんで、泣くんだろ…。情けないね。ごめんね」
そういって、謝った。
無言でAを抱き締めた。
「A、泣いていいよ。俺が全部受け止めてあげる」
というと、何かが吹っ切れたように再びAが泣き出した。
俺は泣き止むのをまった。
今は、そっとしといてあげようかな？
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作者名：じゅんらい | 作成日時：2017年10月12日 0時
