結婚 31 ページ31
「ごめんな、A。二週間も家にいれなくて、
はぁ、心配だわ。A変な男についていくなよ？」
一人で会話している大貴
「大丈夫だって！ほら！二週間でしょ？いってらっしゃい！」
なぜこのようなことになっているかと言うと
***
「大貴様、お父様から出張の期間が発表されました。」
「げっ、もうそんな時期か」
「なになに？どうしたの？」
トイレから戻ってきた私は、八乙女さんにそのことを聞いた。
「A様、大貴様はお父様に認められるまで、この時期に出張をする、という決まりになっているのです。
今回も二週間ですね」
と八乙女さんがいい終えると、大貴の表情が雲って
「二週間…かぁ〜。長いな」
「この出張のときは何も持っていってはいけないのです。というか、携帯が禁止なだけなんですけどね
そうだ！携帯はいつもわたくしが預かっていましたが今年はA様が預かってみては？」
八乙女さんの提案にすぐに大貴は反応して、拒絶した。
「いやいや！八乙女でいいだろ…。…え？」
私の異変に気づいたのか大貴は肩をすくめる。
私は思いっきり睨みをきかせて
「何か、やましいことでも…あるのかな？」
といった
「はい、別に何もありません。」
私に説明をし終えた八乙女さんはその場の空気を察してそそくさと部屋を出た。
「だけど、話しておいた方がいい話もあるかな、出張中にかかってきたら迷惑だしな」
大貴が独り言をいって、頭の中を整理しながら椅子に座った。
「最近、俺の幼馴染みが俺のプライベート用の携帯を知って、めっちゃかけてくるんだよ。
あいつ気が強いから、結構誤解を生んでて。
あ、でももし電話かかってきたら、無視していいよ？」
この前かけてきた人…がその人だったのかななんて思った
「わかった！」
***
そして、今に至るわけだ。
「A…キスしよ？」
突然の爆弾発言でびっくりした
いきなりのことで動揺がかくせない
「え！な、なんでよ！そんなことする必要無いでしょ？！」
すると、大貴の手が私の頭の後頭部に回り、固定されて不意打ちのキスをされた
「…大貴！」
「へへ、元気でた！それにA俺の話聞いてなかったしー」
「…、！」
その笑顔はずるいよ、
「許してね？」
そのなの向けられたら許しちゃうに決まってんじゃん！
「じゃあ、いってきます！」
私は恥ずかしい気もしたけど、笑顔で大貴のことを送り出せた
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作者名：じゅんらい | 作成日時：2017年10月12日 0時
