結婚 30 ページ30
大貴の顔が影で暗くなってて、表情が読みづらい。
でも目は光ってる気がした。
まるで、獲物を狩るような目だった。
「大貴…?やめ、」
否定していると大貴の手が私の腕を固定する。
どんなに動かしても、びくともしない。
やっぱり男の人の力には勝てないな、、
そう感じた。
「ひゃっ!ちょっと大貴?!なにして、」
大貴は私の太もも付近を撫で始める。
下からどんどん上にのぼる感じがある。
「大貴…、、くすぐったいよ」
どうにかして気を紛らわそうとして、話題を持ちかける。
だけど、大貴は私の方をチラッと見てからまた、太ももをゆっくり撫で始める。
「大貴!ほら、あの…、、な、なんか今日なかったっけ?」
今の雰囲気には合わないような言葉を選び必死に抗議する。が、
「ちょっと、静かにね」
そういって、私の口をキスで塞いだ。
それは、前のとは違う甘い濃いキスだった。
息が苦しくなる前に大貴の胸板を叩いた。
でも、限界。
「ふはっ、…ん!!」
息が苦しくなって、酸素を求めて口を開けるとすかさず大貴の舌が入ってきた。
はじめての感覚で混乱する。
抵抗しようと思っていても、中々力が入らない。
不本意にもこの感覚が気持ちいい感じだってする。
「!!…A、Aやばい。」
そういって顔を背けた。
なにがやばいのよ…。。
「まじ、えろい」
そう小さく呟いたあと
「*ぷるるるる、ぷるるるる、ぷるるるる*」
携帯電話が机の上でなった。
仕事用じゃなくて、あの携帯はプライベート用か、、
「ごめん、俺だ」
すると、大貴は携帯を手に持ち通話終了ボタンを押した。
「え?!でなくていいの?」
「あぁ、大丈夫」
「もしかしたら、困ってるかもしれないよ?」
今はさっきのことから遠ざけるために大貴を電話に出るようにさせた。
だってそうしないと、私…持たないもん。
「…あぁ、俺だ。何の用だ?」
静かな部屋の空間に大貴の声が響く。
だからか、向こう側の声もちょっと聞こえる。
おかしいな、
プライベート用だよね?
男の声にしては高くない?
携帯の向こう側にいる人は誰なの?
大貴プライベート用は男友達と私しかいれてないっていってなかった?
じゃあ、
じゃあ、
なんで、
なんで、女の人の声が聞こえるの?
20人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:じゅんらい | 作成日時:2017年10月12日 0時