結婚 22 ページ22
「A聞いて?
俺が思うにそれはAのせいなんかじゃないと思うんだよね、
その男の子はAを助けるために犠牲になったんでしょ?
Aに楽しく生きてほしいから、助けたってことだよ!
その願いをAは潰すの?
自分を責めたいのは俺にもわかるよ?
でも責めたところで何もかえってこない。
誰も喜ばない。
Aはそれを繰り返すの?
Aはまたそうやって一生苦しんで生きていくの?そんなの自分が辛いだけだよ。
助けてくれたその男の子だってそんなの喜ばないよ!」
俺は言い切ったあとに、Aの方を見た。
目に大きな涙をためていた。
今にもこぼれ落ちそうだ。
「ごめっ、Aいいすぎたね、ごめん」
というと、Aは首をふり
「うんん!…いいの!なんかすっきりした!」
泣きながら、俺にそういってくる。
「このことでずっと悩んでたら、先に進めないね。ごめんね、慧くん許してくれる?
助けてくれてありがとう」
Aは優しく微笑みながら*慧くん*に話しかけていた。
「慧くん、約束わすれないよ?どんなことがあってもずっと笑顔だってこと、
だから私はいつも笑顔でいるね!」
目が覚めたAはどこか成長していてすごくたくましく見えてくる。
「あ、看護師さん呼ばないとね!」
Aへの視線をそらしながら俺はナースコールをおした。
すると、Aが俺の裾をつかみ
「ねぇ、大貴って…私のこと好きなの?」
と上目使いで聞いてきた。
「え?!」
涙で濡れているから更にうるうるになった目でみてくる。
それは、反則だ。。
突然の質問でびっくりしたし、
Aがそんなこと聞くなんてはじめて…。
「私のこと本当に好きなの?」
もしかして、不安だったのかな。
俺はAに向き合ってはっきりといった。
「好き、
好きだよ、
俺はAのことが好き。」
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作者名:じゅんらい | 作成日時:2017年10月12日 0時