結婚 13 ページ13
あれから、慧くんと二人っきりになった。
「A、心配かけてごめんね？」
「うんん、大丈夫だよ。ねぇ、慧くんも病気持ってたの？」
そう私が聞いたらちょっと困った表情をして
「昔ね、ちょっと病気もってたかな…。」
「なんで、いってくれなかったの！」
「A？」
私は泣いていた。慧くんのことを知っていなかった自分に怒りを感じ情けない気持ちでいっぱいいっぱいだった。
「A？ちゃんと言わなくてごめんね？」
なんで、慧くんが謝るの？謝らないといけないのは私の方なのに。
「でも俺ね、大好きなAの笑顔をずっと見ていたかったの。」
「へ？」
「だってAさ、俺が病気だったってしったら気使っちゃうでしょ？
心配かけちゃうの嫌だからあえて言わなかったの。でもそれが裏目に出ちゃったね」
「え？いや、慧くんさっき、す…好きって」
私がもぞもぞいっていると
「はは、うん、Aのこと好きなんだもん！だめ？」
と私の涙を拭き取りながら言ってきた。
「わ、私も好きだよ！」
嬉しさとともにまた涙が溢れでてきた。
「あぁ〜せっかく拭いたのにまた泣いちゃって〜」
そういってる慧くんはとっても笑顔で私も嬉しくなって泣き笑いになっていた。
「A、俺手術頑張るからさ、大きくなったら…結婚しよ？」
「…うん！待ってるね！約束だよ？ゆびきり〜」
その繋いだ小指の温もりを絶対忘れない
と私は誓った。
どんなことがあっても慧くんを離さない。
そう誓ったんだ。
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作者名：じゅんらい | 作成日時：2017年10月12日 0時
