結婚 12 ページ12
「Aちゃん？」
「私、私、慧くんのこと何も知らない。どうしよ、私、私！！」
「落ち着いて！大丈夫、大丈夫だから…。とりあえず慧くんのとこいく？意識あるみたいだし、」
お医者さんに手を引かれながら慧くんの病室に入った。
病室の中にいる慧くんは外の景色を眺めていて、切ない目をしていた。
「慧くん…大事な話があるんだ。聞けるかい？」
慧くんはお医者の方を見て、ゆっくりはっきりと
「俺、、
死ぬの？」
慧くんはどこか大人びていて私とは大違い、
取り乱しもしないし、言葉も知っていて、いつも冷静に話をしている。
でも今回は違う。
「俺、死にたくないよ！」
涙をこらえて、大声でお医者さんに訴えかけていた。
「死にたくない。生きたい！…ねぇ、俺やっと守りたいもの見つけたんだよ？お願い
こんなとこで死なせないで」
慧くんは必死だった。私はそれをただ見つめることしかできなかった。
「大丈夫、慧くん、僕たちは全力を尽くす必ず助けるから、」
お医者さんの言葉で落ち着いたのか
「すみません、病室で大きな声を出してしまって」
いつもの慧くんに戻っていた
「話…ってなんですか？」
「慧くん、君の頭に小さい腫瘍があるんだ。それを取り除かなければ、君は死んでしまう。
でも手術すれば生き残れる。この段階で見つかるのは珍しいんだよ？まだ腫瘍も小さいし、取り除きやすい！成功率も高い。だから手術を受けてくれないか？」
お医者さんがいってることは私には意味不明だったが、手術をすれば慧くんは助かるということだけはわかった。
「慧くん！受けるべきだよ！」
「A…、うん。あの！お願いします。」
「まかせておいて！絶対成功させるから」
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お医者さんのことよくわからないので、変なところがあっても甘くみておいて下さい！
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作者名：じゅんらい | 作成日時：2017年10月12日 0時
