4 ページ10
「…一心さんは、最期までヒーローを全うした。責任を感じるならそれに応えてやれ。
それでも無理と思うのなら…俺は止めない」
『…………』
＿＿＿＿それは、見切りをつけられてしまったのだろうか。
何よりも合理性を考える先生の事だ。
そう判断したとしても、おかしくは無い。
寂しいとか悲しいとか……今はそんな感情すら出てこなかった。
「だが忘れるな、お前の
『
先生は、最後にそれだけ言った。
私の
確かに、あったはずだ。
＿＿＿＿＿でも、もう、よく分からない。
考える事に疲れてしまった。
自分を責めるのも。
自分を庇うのも。
罪を受け入れていこうと決意しても、優しい言葉を求めてしまう気持ち。
でもその優しい言葉が、今度は罪悪感となって積もっていく悪循環。
何が正しくて、何が間違いなのか。
一体自分は何がしたいのか。
どうなりたいのか。
どうして欲しいのか。
………よく分からない。
だから、もう一度自分に言い聞かせる。
もう、いいんだと＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
だから、最後に
これだけ。
『みんな、ありがとう…』
そして
『ごめんね』
．
．
．
私はもう、ヒーローにはなれない。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：noon | 作成日時：2020年12月1日 1時
