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「……どういう事だ？」
そう緑谷に聞くも、ただ首を横に振った。
「今朝、光さんからAちゃんがいなくなったって連絡が来て……それで、急いで来たらこの状態だった」
「それって、もしかしてAちゃんを探しに行ったのかしら？」
「光さんならあり得るかもしれない。でも＿＿＿」
蛙吹の質問に考えるような素振りを見せる緑谷。
なにか引っかかる事でもあるのか＿＿＿＿＿
「来てほしい、って言われたんだ。だから……いや、まさか…！」
ハッと何かに気づいたようなその反応。
それを見て、ピンときてしまった。
＿＿＿＿＿まさか。
「もしかして…敵か…！？」
「！！」
飯田も気づいたのだろう。
その言葉に全員の表情が強張った、その時＿＿＿＿＿
「あら」
Aの母＿＿＿＿＿光さんが入り口に立っていた。
驚いているのか、両手で口元を抑えている。
素っ頓狂なその声に、全員がそちらを見たまま固まった。
「ひ、光さん！良かった…」
「ごめんなさいね、ちょっとお手洗いに……それよりも、皆来てくれたんだね」
「あれ、そういや爆豪来てねえな」
「え、かっちゃん？…本当だ…」
脱力した空気感の中で声をかけたのは緑谷だった。
光さんは一度首を傾げたあと、ここにいる全員を見回してそう言う。
と、そこで初めて気がついた。
確かに爆豪だけがいない＿＿＿＿＿
「あのっAちゃんがいなくなったって聞きました…」
「えっと…お茶子ちゃん、だったかな？そう、朝来たらもういなくなってて……」
どうやらいなくなったのは早朝らしい。
多少時間は経ってしまっているが、行動するならすぐにでも探しに行くべきだ。
「ならオレ達が探しに行きます！」と声を上げたのは切島。
そして、敵に襲われた可能性はないのか、どこか心当たりはないか等、各々が話しているうちに手分けして探す事になった。
その間、光さんは不安げに目を伏せながらも、質問に答えている。
「………？」
その様子を見て、ふと、首を傾げた。
「それじゃあ！敵との遭遇も考えて2〜3人でペアを組んで行動！何かあればすぐ連絡するように！！」
飯田の言葉に全員が頷く。
光さんは万が一Aが帰ってきた時のために、此処に残ることになった。
．
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作者名：noon | 作成日時：2020年12月1日 1時
