泡沫の記憶Ⅳ (ページ16)

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『………はっ…は…ッ』

土煙が上がる所に、すかさず駆け寄る。

＿＿＿＿意識を保てる範囲での私の最大火力。

体育祭の時のように、迎撃を見越して放った感覚とはまた違う。

体が熱く、手もピリピリと痛む。

放った後に………少しだけ震えた。

それでも、きっとオールマイトはまだ終わっていない。

そう直感で感じるのは、オールマイトがNo.1ヒーローであるから。

それは世界一高い壁

『まだだ…！』

もう一度

走り様に掌に集中したその時

「……A！」

『！！…っ！』

「迷いの無い良い攻撃だったぜ！Aくん！だが……」

気がつけば、目の前にはオールマイトの拳。

「君はもう寝てな！」

鈍い音と共に激しく吹き飛ばされる。

打ち付けた体に痛みが走り、一瞬息が止まった。

ゴッ！！と音のした方を見ると、向こうでは勝己が地面に叩きつけられている。

「君もだ爆豪少年。そういう身を滅ぼすやり方は、悪いが私的に少しトラウマもんでね」

押さえ込むオールマイト。

だが、その腕を勝己が掴む。

BOOM！！

「早よ…行けやクソナード……！」

『勝己……』

限界なのだろう。

勝己の手が微かに震えている。

それでも感じる彼の執念に、"やめて"とは言えない。

「折れて、折れて……自分捻じ曲げてでも選んだ勝ち方で＿＿＿＿
それすら敵わねえなんて……嫌だ……！！！」

『……もう、いっかい＿＿＿＿！』

勝とう、三人で。

バン！！と地面を叩きつけオールマイトに稲妻を撃ち込む。

と、同時に＿＿＿＿

「どいて下さい。オールマイト」

ゴールへ走っていたはずの出久が、オールマイトに向かっていた。

その顔は、笑っている＿＿＿＿＿＿＿＿

「！！」

ブン！と振られた拳の風圧で稲妻が相殺された。

でも、その時

SMASH！！！！！

出久の拳が、決まった。

『出久！…勝己！！』

瞬時に勝己を助け出して、走ってくる出久。

それに立ち上がって駆け寄る。

『……気絶してる』

オールマイトが追ってくる気配はない。

そして意識のない勝己を一緒に支えて、ゲートをくぐった。

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緑谷・爆豪・唯夜チーム

条件達成

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