泡沫の記憶Ⅲ (ページ40)

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期末テストに向けてページ40

「えー、そろそろ夏休みも近いが、もちろん君らが30日間1ヶ月休める道理はない」

教壇に立つ相澤先生がそう言うと、「まさか…」とクラス中が身構えた。

「夏休み、林間合宿やるぞ」

「「「知ってたよー！やったーーー！！！！」」」

「肝試そー！」

「風呂！」

「花火」

「風呂！！」

「カレーだな…！」

「行水！！」

風呂しか言わない峰田君。

林間合宿かぁ……

わいわいと皆が各々話し始めている。

頬杖をつきながら、それをボーッと眺めた。

「ただし」

シーン！！

だが相澤先生の鶴の一声で、ピタッと静かになった。

これぞA組。

「その前の期末テストで合格点に満たなかったやつは………学校で補修地獄だ」

「みんな頑張ろーぜ！！」

グッと拳を握りながら、切島君と上鳴君が振り返ってそう叫んだ。

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そして、時は流れ

六月最終週＿＿＿＿

期末テストまで残り一週間を切っている。

「全く勉強してねーーーー！！」

そう叫ぶのは上鳴君だ。

その横で三奈ちゃんが、へらっと笑っている。

「体育祭やら職場体験やらで全く勉強してねー！！」

再度叫ぶ上鳴君、21位。

「あっはっはっ！」

現実逃避中の三奈ちゃん、20位。

そして

「演習試験もあるのが辛えとこだよな」

椅子の背もたれに肘をかけ、脚を組みながら頬杖をつく峰田君、10位。

そんな峰田君に上鳴君と三奈ちゃんが固まる。

「あんたは同族だと思ってた！」

「おまえみたいな奴はバカではじめて愛嬌でるんだろが…！どこに需要あんだよ……！！」

「世界かな」

『今日も平和だ』

のんびりと、そんな事を言うと

「この優等生がー！！」

と二人に突っ込まれた。

そんな私は座学は2位。

意外と得意なのだ。

ドヤ、としてみたら三奈ちゃんに頬をむにっと摘まれる。

「A～～～～！！！」

『三奈ちゃ……ごへんごへん』

必死に謝るが、そのまましばらくむにむにと摘まれ続けた。

「が、頑張ろうよ！やっぱ全員で林間合宿行きたいもん！ね！」

そして二人を励ます緑谷君は5位。

「うむ！」

ビシッといつもの動きの飯田君、3位。

「普通に授業受けてりゃ赤点は出ねえだろ」

トドメをさす轟君、6位。

「言葉には気を付けろ！！」

上鳴君が胸を押さえて叫んだ。

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