救助訓練レース ページ38
「クラスでも機動力の良い奴が固まったな」
「うーん、強いて言うなら緑谷さんが若干不利かしら」
百ちゃんが腕を組みながらそう言う。
響香ちゃんが、隣で頷いた。
「俺、瀬呂が一位」
「あー…うーん、でも尾白もあるぜ」
「オイラは芦戸！あいつ運動神経すげえぞ」
「デクが最下位」
いつの間に始まったトップ予想。
何故か爆豪君は、最下位予想。
「ケガのハンデはあっても飯田くんな気がするなあ」
お茶子ちゃんがそう言うと、梅雨ちゃんが頷いた。
『緑谷君かなぁ……なんとなく』
それに便乗してみると、爆豪君に睨まれた。
そうこうしてる内に、スタートする。
始めに飛び出したのは、瀬呂君だった。
テープを使って飛び移るように移動していく。
「ホラ見ろ！こんなごちゃついたとこは上に行くのが定石！」
「となると対空性能の高い瀬呂が有利か」
切島君と障子君の会話が聞こえる。
と、そこに＿＿＿＿
「おおおおおお！？緑谷！！？」
「なんだその動きィ！！？」
「ッソだろ！？」
緑谷君が躍り出た。
抜かれた瀬呂君もビックリだ。
「すごい……！ピョンピョン…何かまるで…」
『似てる……爆豪君だ』
お茶子ちゃんの言葉に同意するように頷く。
その動きはまるで、爆豪君だった。
「一週間で……変化ありすぎ…」
誰かが呟いたその言葉に、これはもしや？と思った矢先＿＿＿＿
ズル！と。
緑谷君が落っこちた。
「フィニーーーッシュ！！」
ということで、結果一位は瀬呂君となったとさ。
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作者名：noon | 作成日時：2020年9月26日 13時
